満タンマーケット 2000年12月25日更新
原油価格の暴落により1月のマーケットは大幅ダウンが予想される。日本の輸入の80%は中東に依存しており、その指標となるデュバイ、オマーンの1月入着のコストは平均で23ドル40セント。12月コスト30ドルと比較すると約6ドル50セント以上の下落となる。これを元に試算すると若干の円安による下落の抑えの影響もあるが、11月CIF22,015円に対して12月CIFは17,921円と予想され、日本1月入着の原油は約4,000円/KLのコストダウンになる。
このコストダウンに対して元売各社は、前回までの取り残し分を主張し1月に関しては1,000~2,000円/KLの下げを通達するであろうと予測される。
陸上の製品マーケット価格動向は、冬本番に差し掛かり灯油の動きも活発化してきた。原油暴落の影響で早いうちに過去の在庫を売切りたいとの考えから12月後半から超安値が出回っている。リファイナリー出荷30,000円/KLとの声も聞かれ、まさに1月を待たずして安売りも本格化してきた。ただ年末で日数もない事、又運送会社のリストラによりドライバーの絶対数が足りず、現実は価格だけが先行しておりこの安値を利用できる業者は少ない。他油種に関しては1月大幅ダウンの可能性も高いことから、最小の在庫を維持すべく12月の荷動きは非常に鈍い。