2012.11.08 のニュース
冷え込み灯油販売に期待 製品需給はバランス保つ ~各社、供給体制にバラつき~
下期に入ったが、10月販売もガソリンは微減、軽油は横ばい、灯油は減販、C重油は増販という状況で推移している。上期の燃料油販売をみてもガソリンは横ばい、軽油は2.5%増、灯油は2.5%減、A重油は2.8%減となっている。C重油は43%の大幅増となっているが、これは原発の停止で電力用が急増しているためで、その結果、燃料油全体では3.6%増となっている。
原油処理は1.8%増、製品の生産は2.1%増となっている。製品輸入はC重油が43%増となったが、他油種が減少しており、全体では横ばいとなっている。
この流れは下期も同様とみられており、上期に比べると下期は増販、増産となるが、各社の原油処理計画は前年並みの横ばいで対応している。
下期の販売もガソリンは横ばいか微減、軽油は復興需要を見込んでいるが、全国的にみると不況で貨物輸送が低迷しているため、大幅な伸びは期待できない。灯油は天候次第で大きく上振れすることもあるが、基調はマイナスであるため、早い寒波の襲来を待つことになる。
灯油在庫は、330万KLで前年に比べると若干少ないが、前々年に比べると大幅増である。昨年は、東日本大震災の影響により被災地での灯油需要が増加するとの見込みから、安定供給を優先するため在庫を積み上げた。今冬もシーズン入り直後の冷え込みで増販期待が強い。
ガソリン販売は、横ばいで推移しているが、エコカー補助金が終了したこともあり、新車販売も落ち込むため増販は難しい。