2014.01.07 のニュース
ガソリン 市況対策再取組み 仕切1.1円~2.1円値上げ~流通証明添付の成果に期待~
昨年11月のガソリン販売は0.5%の微増、12月は前年比で2%減程度、灯油は15%減と低迷で推移して新年を迎えたが、今後の販売動向が注目される。在庫はガソリンが186万キロリットルと低位にある。灯油は328万キロリットルと高い水準にあるのと、12月の販売不振の影響が注目される。軽油は復興需要で微増となっているが、ガソリン、灯油が低迷すると市況が心配となる。ガソリンの仕切価格は昨年11月からの値上がりが続き、年末最後の12月27日からも1月9日適用で1円10銭~2円10銭/リットルの値上がりとなった。年始の市況対策として末端市況の値上げは難しいが、今後の販売動向、需給状況が注目される。業転問題との解決策のひとつとして「石油流通証明書のガイドライン」が決まり、近く運用となるが、即、業転と系列仕切価格との価格差が是正されることはない。元売(出荷基地)からSS間まで卸段階での供給ルート(特約店、2次卸、商社系)が解明されることになる。そうなれば、極端な安値が減少するとの効果は期待されるが、法的な規制がないことから、実施してみないと判明しない。
年末最後の仕切価格改定は、12月27日から1月9日適用で、JXが1円10銭、出光が1円40銭、昭和シェルが2円10銭の値上げ、EMGが据え置き(外販は2円値上げ)となった。そのため年始からは市況対策に再取組みとなる。
年明けとなると、引続き11日から13日の連休となるが、年末、年始の反動で増販は難しく2月は厳販となるため市況対策が難しくなる。
それでもガソリン市況対策では、流通証明書の添付が義務付けられることから、今日のように、供給先が不明ということはなくなるため、効果が期待されている。ただ、一般的にみて安値はどの水準となるのか、不当廉売の適用の判断ともなり、実態が判明した場合の対応となる。この措置によって直ちに市況が改善されて市況が安定化するかは別問題となりそうであり、実態を見ないとハッキリしない。
この措置が実施となったのは全石連の運動の成果であり、自民党・石油流通問題議連の成果となるが、流通証明の効果が判明するには時間がかかる。
業転と系列仕切価格との価格差を是正するためのひとつの措置であるが、自由化が前提である市場において安値が是正されることを期待するのは難しいが、適正な市況形成に期待がかけられている。