2014.07.18 のニュース
-ガソリン仕切価格改定-JX、出光1円値下げ 新体系移行後、初の値下げ
ガソリンの仕切価格は、17日からJX、出光が各1円/リットル値下げとなった。昭和シェルは1円、EMGは50銭(16日から)値下げとなった。6月から新体系へ移行してからは値上げが続いたが、初めての本格的な値下げ(JXは前週から50銭下げ)となった。原油価格が値下がりとなったため、仕切値下げが予想されたが、1円の値下げで止まったため、安値物の底上げか市況維持に努めることになる。今後の原油価格の見通しは難しく、中東情勢は不安定であり、再値上げも見込まれるのと現在の仕切価格ベースでは、適正マージンの確保は難しい。しかし、170円台乗せとなるとユーザーの反発もあって、減販を心配してボトム価格は169円で止まっている。
石油情報センター調査価格(14日)は、平均で169円90銭/リットルで前週に比べ20銭の小幅な値上げとなり、12週連続の値上げとなった。だが値上げも頭打ちの状況となっており、今回の1円の仕切値下げを受けて、販売業者がどう対応するのか注目される。
5月は仕切値上げ局面となり、販売業者はユーザー転嫁に取り組み、末端市況を値上げしたが、未達分を残している。仕切値上げとユーザー転嫁が本格化するには2週間程度は遅れるのが通例となっているため、末端市況は値上がりしているものの満額転嫁は難しい。
常に未達分を残しているため、マージン減となっている。今回の新体系への移行に際しては、元売の6月分請求は調整することなく、値上げ分を回収しているため、販売業者は厳しい立場にある。
元売のマージンは、仕切値上げで改善しているが、販売業者はマージン減となっている。そのため、仕切価格は値下げとなっても、末端市況を値下げせず、我慢して市況を維持してマージンを確保することが重要となる。