日刊ニュース

2010.11.05 のニュース

灯油 相場づくりを急ぐ 店頭は80円、配達90円以上 ―需給タイトで値取りは浸透―

関東地区も冷え込み、灯油の荷動きは一気に活発化してきた。寒波の到来で販売業者も相場づくりに取組んでいるが、首都圏のSS店頭価格は80円/L(18Lでは約1450円)、配達価格は90円(1600円)以上を狙っている。業転、先物は53~54円/Lで推移、仕切価格は60円前後となり、SS店頭価格は70円も散見される。灯油在庫は石連週報(10月23日)では288万KLで前週に比べ11万KL増となっているが、300万KLを下回る低水準である。そのため、需給ぱ締まっており、安値による目玉商品として扱うケースは減っている。灯油価格もガソリン市況に連動するため、11月のガソリンの市況対策が注目される。
 全国的に寒波が到来し、関東地域でも10月末になって冷え込みが厳しくなり、灯油の荷動きが活発化してきた。
 最近は寒波の到来が遅れ、12月に入っても暖かい日が続いていたが、今年は例年に比べて冷え込みが早い。そのため、灯油の増販が期待できそうなムードも出てきている。
 今年は、夏場でも灯油の在庫が例年よりも低水準で推移したため、値下がりすることなく経過した。
 石油情報センターの調査によると、灯油のSS店頭価格(全国平均)は、5月平均が約80円/Lであったが、7月には79円、8月が78円、10月は77円となり、小幅な値下がりにとどまっている。
 首都圏の店頭は80円に乗せているが、配達は90円となっているため、この状況でシーズン入りすることになる。
 原油価格が値上がりに転じているが、為替が円高で推移しているため、10月のガソリン転嫁は難航した。11月に入ってからは横ばいとなりそうである。灯油の市況もガソリンに連動するため、ガソリンの市況も注目される。
 ただ、寒波が到来しても、電気やガスヘの転換が進んでいるため、灯油の販売は大幅に伸びることはないと思われる。そのため、増販を期待して安値販売に取り組むよりも、採算販売に徹すべきである。

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