2015.01.07 のニュース
ガソリン130円相場に 安値感から需要回復を期待-原油価格は低位で推移-
年明けのガソリン市況は、街道沿いのボトム価格が135~6円/リットル、安値は130円割れの128~9円(カード割引き)となっている。昨年12月では仕切価格が累計で12円(加重平均では約8円)の大幅な値下がりとなったことが反映しているが、年末、年始商戦は値崩れることなく乗り切ったことになる。石油情報センター調査価格(12月22日)は、平均で149円となり、150円を割った。この調査価格は、年明けも値下がりも予想されるが、下げ止めの状況となりそうである。原油価格もWTIは年末、年始は53ドル、ドバイは56~7ドルと低位で推移している。天候は東北、北陸は積雪となりガソリン市況は130円台に値下がりしたため、末端市況は価格差が縮小してきた。ガソリン市況は130円台と値下がりによって安値感が出たこともあり、需要は回復し、ユーザーの限定給油も少なくなり、安値に対しても敏感に反映せず、許容範囲が緩やかになってきた。
ガソリン市況は、街道沿いでは130円台へと値下がりしたが、太平洋側も冷え込んだが好天気となり、価格も値下がりしたため、需要は回復して、前年比で横ばいか、微増となったようである。
ガソリンの上期販売は前年比で5.5%減、10月が2.9%減、11月5.1%減となり、マイナスが続いているが、12月、年明けから需要増を期待したいところである。今後の天候も左右するが、値下がりより車の利用の増加が期待される。基調は省燃費車の普及もあり、値下がりしたものの大幅な増加は望めないが、しかし、今までのような大幅な落込みからの反発が期待される。
同様に冷え込みで灯油の販売も期待されている。だが灯油も電気・ガスヘの燃料転換が進んでおり厳しい状況にある。それでも冷え込みが厳しくなれば需要が増加する。需給も締まることとなるため環境は整備されることになる。
原油価格の急落で元売の業績は在庫評価損が発生して悪化するが、販売業者は適正マージンを確保したいところである。仕切価格は連続して値下がりしているため、先取りして末端市況の値下がりを心配したが、下げ止めとなれば、マージンを確保できそうである。
末端市況も、この水準で維持できれば、マージンは確保できそうである。原油価格は50ドル台で推移しそうであり、さらに下落すれば、一波乱も予想されるが、当面は現状維持となりそうである。地政学的リスクを供給増による需給緩和が綱引きしているが販売業者もこのあたりで底固めの見方となってきたようである。