日刊ニュース

2015.08.03 のニュース

「ガソリン」車7千万台の内訳

自動車検査登録情報協会が集計した今年3月末現在の自動車保有台数は、前年比で乗用車が0.8%増の6052万台、貨物車が0.7%増の1465万台で、乗合車や軽・小型2輪車なども含めた総計(原付1・2種は除く)では0.5%増の8067万台だった。3月末時点の総保有台数が前年を上回るのは4年連続である。
 車種別にみると、登録乗用車は0.8%減の3949万台、登録貨物車は0.2%増の603万台、軽4輪は2.5%増の2965万台(うち乗用が3.9%増の2103万台。貨物が1.0%減の862万台)。これを5年前、10年前と比較すると、登録乗用は2.3%減、7.7%減、登録貨物は5.2%減、17.2%減、軽4輪は11.2%増、28.4%増(乗用が20.3%増、55.6%増。貨物が6.0%減、10.0%減)となっている。10年前比の台数ベースでは登録乗用が329万台、登録貨物が125万台それぞれ減ったのに対し、軽4乗用は751万台も増加。「軽乗用の増加が登録車の減少を上回っている」ことに伴い、国内保有台数の伸びにつながっている構図だ。
 燃料別では、登録ガソリン車が3.3%減の3602万台と減少したものの、軽4輪が増加したため、合計では0.8%減の6567万台にとどまった。また、「その他」燃料に分類されるHV系が480万台程度に達したとみられることから、ガソリンを使用する4輪車は合計で約7千万台と推測され、5年前比で3%程度、10年前比では8%程度それぞれ増えている模様だ。
 一方、軽油車は5年前比で8.6%減、10年前比では33%も減少しているが、前年比では0.5%増の603万台とやや回復。前年実績を上回ったのは実に18年ぶりとなる。この押し上げ要因の1つがクリーンディーゼル乗用車の台頭だろう。日産、三菱、マツダ、トヨタ、ベンツ、BMW、MINI、そして先週にはボルボからも投入されるなど、市場が盛り上がりつつある。HVの平均走行距離は統計上、ガソリン登録車の5割増し程度だから、ディーゼルも車種の選択肢が増えればもっと人気が出る可能性もありそうだ。
 低燃費化に伴うガソリン需要減は受け止めざるを得ないにしろ、クルマは減っていない。車種構成や装備・装置などの変化と、高齢ドライバーの増加に対応したSSづくりを追求したい。

提供元:全国石油商業組合連合会
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