2016.05.23 のニュース
乙4eラーニングの活用を
5月11日から「ぜんせきweb」で、eラーニング「乙4模擬試験」がスタートした。「ぜんせきweb」ではこれまで、元売の仕切価格情報や最新の市場動向など“速報性”を柱に据えて取り組んできたが、人材育成が最重要課題とされる時代のニーズに合わせ、もう1つの強力な柱として、人材育成のweb版である“eラーニング”をメニューに加えることとした。その第1弾が、今回の「乙4模擬試験」だ。
乙4は毎年30万人以上が受験する資格だが、合格者数は8万人強(2014年度実績)で、合格率は3割に満たない。SSスタッフにとっては不可欠の資格ともいわれ、乙4資格取得を給与引き上げの条件とするSSも少なくないが、SSスタッフの合格率も決して高いとはいえず、新人教育に際して対応に苦慮する経営者は多い。乙4の合格率をいかに高めるかは、SS経営者にとって喫緊の課題となっている。
こうした中、「ぜんせきweb」4月アンケートで洗車ノウハウと乙4について「最も効率的かつ効果的な学習方法はなにか」と聞いたところ、『研修会の受講』が洗車ノウハウで52%、乙4で67%と、ともに断然トップだった。これに対してeラーニングは、実技を伴う洗車ノウハウはともかくとしても、座学のみの乙4でさえ4%に過ぎなかった。SS業界においてeラーニングは、まだまだ定着しているとは言い難い。
しかし一方で、「最も効率的かつ効果的な学習方法」として人気の高い『研修会の受講』については、人手不足が慢性化するSS業界にとって決して低いハードルとは言えないのも事実だ。少ない人数でやり繰りしているSSにとって、スタッフが1人、長時間にわたってSSを離れることは、サービスの極端な低下をも招きかねない。人材育成がSS経営にとって重要な課題であることは理解していても、研修会にスタッフを派遣することは困難というSSは、想像以上に多いのではないか。
その意味で、SS業界ではいまだに定着しているとは言えないものの、スマホやタブレット全盛のいま、いつでもどこでも手軽に取り組めるeラーニングが、これからの人材育成における効率的かつ効果的な学習方法として存在感を高めていくことは、間違いないだろう。まずはクリック。そこから新たな可能性が広がる。