日刊ニュース

2017.02.24 のニュース

SS店頭の底力と可能性

SSの1日の来店台数は、特殊なケースを除いて、少ないところで100台弱、多いところで1千台超といわれる。全国のSS数を3万3千ヵ所として、仮に1日平均の来店台数を200台と仮定すると、全国のSSには1日700万台近い車が来店していることになる。ということは、同乗者も含めればSS店頭に1日1千万人前後もの人が訪れている計算になる。
 かなり乱暴な計算ではあるが、要はそれだけ多くの車、多くの人が、毎日SSを訪れているということだ。そのことは、いくつかの大きな可能性を示唆している。
 1つはもちろん、商売の面である。1日に数百万台の車が給油に訪れているということは、給油だけでなく、洗車であれ車検であれオイル交換であれ中古車販売であれ、様々なビジネスチャンスが常に存在している。さらには、洗車やオイル交換といった車関連のオーソドックスなビジネスモデルにとどまらず、発想次第で、全く新しいビジネスも生まれる。SS店頭はビジネスチャンスで満ち溢れている。
 もう1つは、対消費者広報の側面である。1日に数百万人の人がSSを訪れているということは、数百万人がなんらかの形でSSの店頭風景を視界に入れ、記憶の片隅に残している可能性を意味する。
 給油や洗車に際して車から降りればその可能性は一層増すし、例えばSS店頭にポスターが張ってあればポスターの図柄が、ノボリが掲出されていればノボリに記された一言が、より明確に記憶に残る。そこにスタッフの声掛けがあればなおさらだし、チラシなどを配っていればさらに、記憶への刷り込みはより鮮明なものとなる。
 具体的に動き始めた全石連の「満タン&プラス1缶運動」にとって、ドライバー、一般消費者にどれだけ臨場感を持って運動の趣旨を伝えられるかが、運動そのものの生命線となる。毎日数百万台の車、数百万人の人が訪れるSS店頭は、そうした役割を果たすには格好の存在といえるだろう。
 SS店頭には大きな可能性が秘められている。「満タン運動」への取り組みは、SS店頭の底力を発揮する絶好の機会を与えてくれるはずだ。SS店頭に携わる経営者もスタッフも、そして「満タン運動」を推進する全石連も、そのことを忘れずに取り組んでいきたい。

提供元:全国石油商業組合連合会
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