日刊ニュース

2017.03.10 のニュース

責任を伴う住民拠点SS

 災害に備えて自家発電機を設置する「住民拠点SS」事業に、全国の多くの中小石油販売業者が名乗りを上げている。東日本大震災で必要性が再認識され、それをきっかけに全国に1600ヵ所整備された中核SSと約500ヵ所の小口配送拠点。昨年の熊本地震では、これらのSSが緊急車両や緊急時施設に燃料を供給し重要な役割を果たした。住民拠点SSは、この熊本地震を教訓に整備されることになった。
中核SSが救急車など緊急車両や病院や避難所など緊急時重要施設への燃料供給を担うのに対し、これから整備される住民拠点SSは一般被災者などに対して燃料供給を行い、災害時の混乱を回避しようというものだ。
 厳しい経営環境下にありながら、これだけ多くの中小SSが手を挙げている背景には、国からの補助率が10分の10ということもあるだろうが、災害時に地元の人たちに燃料供給でなんとか貢献したいという強い意欲があるからだ。特に大事なことは、同事業に手を挙げた石油販売業者はその意欲とともに、一定の責任が伴うということをよく理解したうえで申請しているということである。
 補助金で設置した発電機を、いつ発生するかわからない災害に備えて、いつでも稼働させることができるようにしておかなければならないという責任である。発電機そのもののメンテナンスも必要で、それを動かすためにスタッフの訓練も必要だ。スタッフも入れ替わりがあるだろうから、災害を想定して繰り返し訓練を行うことになる。こうした稼働訓練を定期的に実施してもSSの利益になるわけではないが、万が一の災害に備えて常に訓練し続けていかなければならないのである。
 全石連の森洋会長は昨年夏以降、この自家発電機のSS配備に向けて国の予算措置を要望し続けてきたが、その中で「要望が受け入れられた場合は、それらのSSには社会的責任が伴うことを覚悟してほしい」と述べてきた。「もしもの時に発電機が動かなかったら、石油販売業界への信頼を失うことになる」とも述べ、稼働訓練の重要性を強調してきた。業界は、SSが国民生活にとって欠かせない「公共インフラ」と訴えてきたが、今後は、平時だけでなく災害時に欠かすことのできないインフラとして、責任を伴う存在になったということでもある。

提供元:全国石油商業組合連合会
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