日刊ニュース

2011.01.13 のニュース

荷動き活発、低在庫で推移 ―仕切価格値上げも浸透―

全国的な冷え込みから灯油需給はタイトな状況にある。元売の在庫(1日)は223万KLで前年比で約40万KL減の低在庫で推移している。灯油販売のヤマ場は1~2月とみられており、厳冬による増販を期待しているが、仕切価格の値上げも浸透してきた。今後の気温が気になるところであるが、今後も在庫は取り崩しが続き、シーズンが終わる3月末までに最低の水準に引き下げるのかがポイントとなる。各社とも、低在庫を維持しながら市況を堅調に形成することを狙っており、これからの後半に臨むことになる。大手販売業者、薪炭商、商社サイドは、3月末までを想定して灯油商戦に対応するが、終盤で早目売りに出るのか、在庫を持ちこたえて遅れて売るのか、各社の判断となる。暖冬になると、思惑絡みで流動的となるが、最近は、低在庫であるため自然体で臨み、思惑を優先する動きを自粛する傾向が強い。また、供給が不足して、輸入する場合も約1ヵ月がかかるため、そのタイミングは難しい。
 1月に入って全国的に寒波が到来しており、灯油荷動きが活発化している。在庫は低水準で推移しており、需給はタイトである。
 原油価格が値上がりしているが、灯油の先物、業転市況も値上がりしており、これに連動して仕切価格は値上がりしている。末端市況も値上がり、灯油商戦は、まずまずの出足をみせている。灯油販売は燃料転換で、冷え込んでも大幅な噌阪は期待できないが、SSでは冬場での増益が見込まれている。
 過去のように増収、増益は期待できないが、適正マージンを確保することで、一息つきたいところである。灯油を目玉商品として安売りするケースはなくなり、今のところマージンを確保している。それだけ灯油販売に対して採算販売が徹底されてきたことになる。
 ガソリンも最近は微増で推移しているが、これはー過性であり、今後は減販が予想されることから、灯油販売でのマージン確保は大切な収益源となる。そのため灯油販売を重視することになり、安値販売はなくなってきた。
 元売各社も夏場から低在庫で対応しており、夏場の不需要期でも市況を堅調に維持し、相場づくりに努めていた。過去においては、夏場で市況が急落したため、シーズン入り前での値上げには苦慮したが、今シーズンはスタートから採算価格となり、出足から値取りができることになった。仕切価格も灯油高のガソリン安の価格体系が定着してきた。


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