日刊ニュース

2012.01.19 のニュース

ガソリン市況立て直し微妙な状況 経産省はイラン原油の輸入抑制示さず

 ガソリンの仕切価格は、14日から50銭程度の小幅な値上がりとなっている。現在、ガソリン市況の立て直しに取り組んでいるが、微妙な状況となっている。
 首都圏では、ボトム価格を143円/Lに価上げする方向にあるが、足元は140円を割って135円~136円が実状となっている。 原油価格は、WTIが100ドル/バーレルを割って小幅な値下がりとなっているが、中東産は110ドル台に値上がりしている。
 現在、イランの核開発疑惑問題に関して、アメリカが禁輸措置を講じており、ヨーロッパ、日本にもその協力を要請している。一方、イランも対抗して強硬策に打って出ようとしており、原油価格の動向は流動的であり、急騰することも予想されるため予断を許さない。結局、原油価格次第でガソリンが大幅な値上がりとなる公算が大きい。
 イラン原油の輸入については、経済産業省としては輸入を抑える方針を伝えることはなく、適切な対応を求めている。石油業界などに対して、輸入を抑制するような対策か求めていない。
 イランからの原油輸入は通常ベースで減少傾向にあるが、昨年11月の輸入は109万KLで前年同月比では38%減となっている。
 マクロでみれば、ほかの産油国から輸入することも可能であるが、簡単に変更することは難しい。今後、イラン原油輸入は減少するが、当分は従来通りの対応で臨むことになる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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