2012.04.04 のニュース
ガソリン値下がりへ 街道沿いボトム155円に ~仕切価格値下げを先取り~
ガソリン市況は街道沿いのボトム価格が下落してきた。仕切価格は2月11日(土)から連続して値上げとなり、3月24日(土)からは20銭/L、60銭、1円と各社小幅値上げとなった。だが、ここにきて原油価格も値下がり傾向となり、販売業者がそれを先取りして値下げに踏み切った。結局、仕切価格は3月31日から80銭~1円程度の値下げとなったこともあり、首都圏の街道沿いのボトム価格は158円から155円へと値下がり傾向となっている。3月24日からは仕切価格が約1円値上げとなったことからボトム価格を158円から159円以上に値上げを狙ったが、空振りに終り、31日からの仕切価格の値下がりが見込まれたこともあって、一気に3円の値下がりとなってきた。石油情報センターの調査価格(3月26日)は、平均が158円となり前週に比べ2円の値上がりなったが、今週の調査価格(2日調査)は、値下がりの公算が強くなってきた。
ガソリンの末端市況は値下がりとなってきた。仕切価格の連続値上げを受けて石油情報センターの調査価格は143円/L(2月13日)から158円(3月26日)まで15円の値上げとなったが、この間の仕切価格は約16円値上がりしており、ユーザー転嫁が実施されているが、今後は値下がりしそうである。今回(4月2日)の調査結果が注目される。3月末での値上げ分か未転嫁であるため、地域によっては値上がりすることも予想されるが、仕切価格が3月31日から小幅な値下がりとなったため、末端市況は値下がりとなりそうである。全国的にみると値上がりする地区もあるが、首都圏の街道沿いでは下落傾向となってきた。
今後の動向は原油価格の動向にもよるが、値下がり傾向であることが懸念される。WTIは110ドル台から102~103ドル/バーレル、中東産も120ドル台から120ドル割れへと値下がりし、原油高が調整されてきた。そのため国内の先物、業転市況も下落しており、これが末端市況の下落につながりそうである。
4月入りで灯油シーズンも終り、暖房用の灯油、A重油は不需要期となり、これに代わってガソリンが需要期に入るため、これからガソリン販売が主力となる。そのため2~3月にかけてガソリンが重点的に値上げされ「ガソリン高の灯油安」の価格体系となってきた。しかし、ガソリン高となり160円に接近したことからユーザーが節約志向となり減販が懸念されている。販売業者は、一度下げ局面となると価格競争が展開され、一気に値下がりの様相を呈するため警戒が必要となる。