日刊ニュース

2012.05.16 のニュース

ガソリン仕切3円弱値下げ 末端市況は値下がりへ ~地域価格差が拡大、東低西高の市況~

ガソリンの仕切価格は12日から3円/L弱(2円60銭~80銭)の値下がりとなった。販売業者は連休明けで市況維持に取り組むことになっていたが、再び値下げとなりそうである。みずほ総合研究所の市況調査では4月初めが平均で158円となっていたが、連続して値下がり5月7日には153円となり、累計で5円の値下がりとなった。経済産業局別にみると北海道が160円から151円と9円の値下がり、関東、東北が158円から153円と6円の値下がり、近畿は158円から155円と3円、九州は161円から157円で4円の値下がりとなるなど、地域間でバラツキが生じている。東低西高の市況となっているが、首都圏の街沿いではボトム146~7円、量販店は140円割れが散見されている。連休商戦で値下がりしたことで、ここで下落を食い止め市況維持で臨む方針であったが、原油価格も下落しているため、仕切価格も値下がりすることになり状況が変化してきた。
 仕切価格は2~3月で大きく値上がり、累計で15円~16円程度上昇したが、4月から一転して値下がりとなってきた。原油価格の値上がり、値下がりに影響されての値動きだが、ここにきてアメリカの株価の下落、フランス、ギリシヤでの政権交代などの政治的混乱で経済に影響が出るとの見通しから、原油が下落、為替も円高となってきた。
 原油価格の値下がりでガソリンも値下がりしてきたが、さらに一段と値下がりしそうである。連休商戦での値下がりは仕切価格の値下がりの範囲内に収まったが、連休明けで販売が落ち込む時期での値下がりとなると一下落に拍車がかかることが懸念される。
 仕切価格が値下がりすれば、末端市況が連動して下落するが、仕切価格の値下がりの範囲内に収まるか否かがポイントとなる。
 原油価格は、WTIで97~98ドル/Lと100ドル割り込み、中東産も110ドルを割っている。為替は4月末には81円/ドルであったものが、79円と円高となってきた。今後も原油安、円高に移行する方向となってきた。コスト安となればガソリンが下落し、需要が回復するメリットも期待できるため、下げ過ぎを警戒すれは、マージンも確保できる。
 下落局面でも市況を維持すればマージンを確保するチャンスとなる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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