日刊ニュース

2012.06.12 のニュース

ガソリン130円台増加 減販、需給緩和も影響 ~原油安、円高で下落が加速~

ガソリン市況は、今後も値下がりが続きそうである。現在、原油安、為替が円高で推移し、販売が低調な状況となっている。そのため、需給緩和という悪材料が重なって、下げ止めか難しくなっている。街道沿いのSSでは、140円/Lの価格維持が難しく、130円台が増加している。ここのところ、原油価格は底値から横ばいに転じているが、先行きが読めない情勢である。これには、欧州財政危機が拡大するか否か、まったく見通しが立っていない。ただ、イランの核開発問題が落ち着きをみせていることが一つの光明である。一方、国内の東京工業品取引所のガソリン先物市況は62円~63円で推移し、値下がり局面が足かせとなって、市況対策の実施を困難にしている。末端市況は価格差が拡大し、これから価格堅調地区にも値下がりが波及し、平均価格は、さらに下落することになる。       現在、ガソリン価格の安値は132円/Lとなっており、高値の都心部と比べると10円以上の開きがあり、価格差が拡大している時期は、市況対策が難しい。
 原油価格は、中東産が125ドル/バーレルから25ドルも一気に急落し、100ドル割れとなり、元売の4月~6月決算は在庫評価損が発生することになる。値下がり局面であるため、在庫評価損を除いた数字では黒字を確保しているが、今後も値下がりが続くと、一転して赤字となる。
 そのため、元売も市況対策に本腰を入れることになるが、販売業者は元売の仕切価格の値下げより、末端市況の値下がりが横行しているため、マージン減となっている。また、先取り値下げが加速すると、赤字となり業績が落ち込む。
 2月~3月の値上げ局面では、ユーザー転嫁に苦労しながらもマージンを確保、地域価格差も圧縮されたが、4月以降は状況が急変となった。
 例年、6月は不需要期で減販となるため、販売業者は価格競争に転じる傾向がある。
 週動向調査では、2月~3月は15円値上がりしたが、今日に至っては4月初めから12円の値下がりとなっている。
 このように、相場が大きく変動しているため、市況対策の対応が難しく、販売業者は様子を見守ることに専念するほかない。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目22-3
TEL:03-3814-4728
FAX:03-3814-4745
ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE