2012.09.10 のニュース
石油製品輸出が減少 海外での製油所稼動で市況も下落
石油製品輸出は、このところ減少傾向を辿っている。これは、海外の製油所が順調に稼働しているため、供給増傾向となり、海外市況は低い相場となっている。そのため、石油各社の輸出ポジションは低くなっている。
一時は、輸出が増加して、製油所では輸出用の桟橋、輪出用製品タンクを増設するなど、輸出拡大が各社の戦略となっていた。そのため、設備過剰も輸出増で調整できるとの声も出ていたが、昨今では輸出が激減している。
一方、各社の設備処理問題については2014年3月末が期限となっているが、輸出の大幅減少が製油所の設備処理計画を加速させている。これはタンカー等の都合によるもので、今後む輸入ゼロが続くとは限らないようである。
ただ、国内企業にはイラン産原油の性状に適した精製設備を保有しているところもあり、政府は各社の自主的な対応に委ねているが、制裁によって生産に影響を及ぼすリスクもあるため、確実な方向が出るには、もう少し時間がかかりそうである。