日刊ニュース

2012.11.28 のニュース

ガソリン仕切は一転値上げ 3円以上の転嫁を狙う ~業者、足並み揃うか注目~

 原油価格は、WTIが88ドル/バーレル、ブレントが111ドル、中東産が110ドル、と値上がり、為替も79円~81円/ドルと円安となり、コスト増となってきた。
 衆議院解散によって実質選挙戦に入り、安倍自民党総裁が景気対策として公共投資の拡充、金融緩和策を打ち出したこともあって、株価が上昇、為替は円安に転じてきた。自民党政権の復活を市場が歓迎したことになる。
 原油価格はイスラエルとハマスの軍事衝突で上昇、その後の停戦合意で下落と乱高下したが、再度、値上がりに転じてきた。原油価格の見通しは難しいが、これから需要期となるため、堅調に推移しそうである。
 国内は12月のガソリン商戦入りの直前であり、増販が期待されている。この時期に仕切価格の値上げとなったことで、3円以上のユーザー転嫁に取り込むことになる。
 市況下落が続き、このまま放置すると、さらなる下落に拍車がかかると警戒されていたが、原油価格が反発したことで、市況下落に歯止めをかけ、販売価格の立て直しをする好機となってきた。
 12月はガソリンと灯油が需要期となり、販売業者にとっては、1年間で最も販売数量が多い月となるため、増益が見込まれる。元売も12月~3月で利益を確保することで、3月期の通期決算の回復を狙っている。そのためには、これからの12月販売が下期の業績を決めるヤマ場となる。12月以降の長期予報では厳冬となる見通しとなっており、灯油販売は増販が見込まれる。      


提供元:株式会社 石油タイムズ社
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