日刊ニュース

2012.12.27 のニュース

資源エネ庁 灯油の安定供給を要請 寒波襲来で増販、低在庫で推移

 資源エネルギー庁は、石油各社に対して、灯油の安定供給に万全を期すよう要請した。年末年始にかけて、灯油需要が増大するが、足元の在庫は低水準で推移している。石連週報(15日)の在庫は254万KLであり、前年に比べると約90万KLの大幅減、在庫が低かった前々年に比べても8万KLも低い。
 前年の在庫は、東日本大震災の影響もあり、安定供給を優先して早めに積み増し在庫増となった。また、灯油ストーブも増販となったため、灯油増販を期待したが、結果的には販売が伸びず思惑外れとなった。
 そのため、今冬は灯油販売が前年比で横ばいか減少を見込んで生産に取り組んだ。4月~10月の販売は前年比では4・2%減で推移した。
 しかし、11月~12月は冷え込みが厳しくなり20%~30%増となってきた。増販
のため在庫は低位で推移し、需給はタイトとなり、先物、業転市況も値上りしている。
 仕切価格はガソリンよりも灯油の方が値上げ幅が大きく、「灯油高のガソリン安」の価格体系となっている。先物は灯油が76円/L、ガソリンが68円となっている。
 灯油の低在庫については、木村石油連盟会長は「供給が不足すれば、増産、輸入で対応するため問題はない」と述べている。ただ、天候不順、積雪などでローリー、内航タンカーの運航に支障が生じると、一時的に供給面で影響が出るが、過去においても供給が不足した例はない。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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