2013.02.14 のニュース
ガソリン155円相場へ ユーザー転嫁は浸透 ~仕切連続値上げで危機感~
ガソリンの仕切価格は2日、9日と連続して値上げとなった。累計で約4円50銭の値上げとなったため、ユーザー転嫁は急を要している。
末端市況は、9日から11日が連休であったため、周辺の様子をみる動きもあり、150円割れも散見された。しかし、仕切価格が2週間で4円以上の値上げとなったため、ユーザー転嫁が必至となってきた。そのため街道沿いのボトム価格は150円~152円か
ら、未追分を加算して一気に155円を狙うことになった。
仕切価格は値上げとなっているが、販売数量が横ばいか微減であり、また、円安値上げでもあるためユーザー転嫁に苦戦している。従来の原油価格の値上がりに伴う値上げであれば、原油情勢などで説明がつくが、円安となるとユーザーの理解を得づらい。円安は安倍政権が提唱する円高、デフレからの脱却の政策によるもので、結果としてコスト高となったもの。そのためユーザー説得に苦慮している。
円安で輸入品が値上がりしているが、その代表が石油製品となっている。円安、株高が景気回復を誘導する状況となっているため、産業界は歓迎している。
だが、ガソリン価格が155円相場となると高値感からの節約志向で減販になると予想される。基調は横ばいか微減で推移しており、大幅な落ち込みはないとみられるため、ここはユーザー転嫁に努めるべきである。
幸い、冷え込みが続き、灯油販売は好調であり、在庫は低位で推移、その影響でガソリンの需給も締まっているためユーザー転嫁の環境は整備されている。