2013.05.10 のニュース
原油、先物値上がり ガソリン下げ止めから転換~値上げに取り組む方針へ~
イスラエルのシリア空爆により中東問題が再燃して、ドバイ原油が102ドル/バーレルと100ドル台に乗せてきた。これを受けて、国内の東京商品取引所のガソリン先物は76円/リットルと前日比4円の急騰をみせている。一応、8日には大幅値上がりの反動で値を戻しているが、中東情勢の悪化は原油価格の上昇、それに伴う国内石油製品市況の値上がりが必至となるため、今後の情勢が注目される。国内のガソリン末端市況は仕切価格の値下げから、GW商戦の前半に下落し、その後は弱含みで推移しているが、今回の原油価格の高騰、東商取のガソリン先物値上がりにより、市況が値上がり局面に急変しそうである。
イスラエルとシリアの中東問題の再燃化によって、原油価格が上昇し、国内のガソリン市況への影響が懸念されるところである。
当面、今週末の仕切価格の改定が注目となるが、4月下旬からの値下げ基調が値上げ基調に転じることになりそうである。
今後、中東情勢が悪化を辿れば供給懸念が高まり、原油価格の上昇が見込まれるところであるが、中国、インドの経済成長が鈍化傾向にあり、欧州の財政危機問題が再発生するとなると、一転して原油価格の下落も予想されるなど、見通しが難しくなっている。
ただ、原油価格が100ドル/バーレルを割ることになれば、OPECは減産で対応することで価格維持を図るため、今後も100ドル前後で推移するものとみられている。