2013.07.24 のニュース
ガソリン157円~158円相場へ 仕切2円上げは今週中に転嫁~猛暑、増販で達成見込み~
ガソリンの仕切価格は、20日から2円/リットルの値上がりとなった。JX日鉱日石エネルギー、出光興産、EMGマーケティング、昭和シェル石油が同値で出揃うことになり、7月に入って6日から3円、13日から2円、20日から2円の各値上げとなり、合計では7円の大幅値上げとなった。20日からの2円値上げを受けて、首都圏の街道沿いでは、表示価格ボトム157円~158円を狙うことになり、今週中には達成する。仕切価格の一連の値上がりは、原油価格(ドバイ)が104ドル~105ドル/バーレルに値上がり、為替が100円/ドルと円安進行したことによるコスト増に起因するものである。ガソリンの仕切価格は需要期に入り増販を見込み、値上げ幅を高くしている。灯油などは不需要期であるため販売数量は激減しており1円強の値上げに抑えており、そのマイナス分をガソリン価格に加算する体系となっている。例年夏場になると「ガソリン高の中間留分安」の体系となる。東京商品取引所のガソリン先物は79円/リットル、灯油は77円で推移している。また、業転も同様な値動きとなっている。
「ガソリン高の灯油安」の体系は9月頃まで続き、秋口には灯油が値上がりとなることで「灯油高のガソリン安」に移行する。
7月入りでガソリン仕切価格は、連続して値上げとなり、累計で7円の値上がりとなった。販売業者はユーザー転嫁に取り組んでいるが、幸い猛暑となったためガソリン販売が好調となっていることから価格への転嫁が浸透している。街道沿いの表示価格は155円~156円に値上がり、今週中には、さらに2円~3円の転嫁に取り組み、157円~158円への引き上げを図る。
ガソリン販売は2月~3月が落ち込んだが、4月以降は微増で推移しており、7月も増販が見込まれている。増販となったことから、需給も締まり在庫も減少してきた。元売も、市況下落で4月~6月の業績は赤字と危機感を強めており、7月以降はマージン確保を狙い、仕切価格の値上完達を図る構えを伝えている。
石油情報センターの週動向調査(16日)によると、全国平均で155円(現金価格)となり、7月1日に比べると3円の値上がりとなっている。東京が157円、神奈川が155円、千葉が151円、埼玉が152円となっており、地域格差が存在するが、全般的に値上がりとなってきた。
仕切価格の値上げ実施以後、実際のユーザー転嫁は数日遅れることになるが、20日からの2円の仕切価格の値上げ分は、今週中にも転嫁することで販売業者の足並みも揃っている。