日刊ニュース

2013.08.26 のニュース

ガソリン 8月商戦終盤に 末端市況は維持が続く~豪雨による影響を懸念~

8月のガソリン商戦は終盤となったが、仕切価格が8月入りで2週連続据え置きとなり、17日からは50~80銭/リットルの値下がりとなったことから、販売業者は市況維持に努めている。石油情報センターの週動向調査(19日)は160円20銭/リットルの全くの横ばいとなった。四捨五入で160円の横ばいが3週間続いている。しかし、仕切価格が値下がりとなったことから、小幅な値下がりをみせる地区が増加傾向となっている。今後の見通しとなると原油価格の動向に影響されるが、値上がりと値下がりを繰り返しされており流動的となっている。猛暑が続いているが、ここにきて地域によっては豪雨が発生するなど天候不順が目立ち、ガソリン販売にも影響が出そうである。首都圏の街道沿いSSでは、ボトム159円/リットルの維持を狙っているが、156~157円が中心値となるなど、値下がり傾向である。今後の仕切価格の動向が注目されるが、販売業者は8月末までは市況維持で取り込む方向にある。
 石油情報センターのガソリン調査価格は160円20銭/リットルの横ばいとなった。仕切価格は、7月の累計で8円50銭の値上げとなり、調査価格では7月末で160円台に乗った。8月には入り横ばいで推移しているが、17日から仕切価格が50~80銭の小幅値下げとなったことから末端市況も横ばいとなった。全国平均では横ばいとなっているが、8月商戦も終わりに近づいてきたこともあり、微妙な段階となってきた。9月となるとガソリン販売も8月の増販の反動で落ち込むことに加え、160円相場となったことからユーザーの節約が強まり、減販となる懸念も出てきた。
 7~8月は記録的な猛暑で増販となった。ただ、ここにきて豪雨が発生するなど、天候不順となっている。加えて160円台の高値となり、ユーザーに節約ムードが出ることも予想されてきた。8月の増販の反動もあり、減販となると販売業者間であせりが出て、価格競争の再来も予想される。増販と円安による製品輸出増で需給は締まっているため安定していることから値崩れはしていないが、減販傾向が強まると価格競争が展開されることになる。
 販売業者は、7~8月の増販とユーザー転嫁が浸透したことでマージンは確保できたが、ここで我慢して市況維持に努めることが、今後のSS経営を安定化させる試金石となる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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