日刊ニュース

2013.10.18 のニュース

仕切価格と業転との格差 業転市況の動向に注目~ガソリン160円構築にも影響か~

ガソリンの仕切価格は、12日から3円40銭~4円/リットルの大幅値上げとなり、販売業者はユーザー転嫁に取り組んでいる。この仕切価格の値上げと連動して業転、先物が値上がりするのか注目されている。仕切価格の値上げ直後であるため業転、先物の値上がりが遅れ気味であるが、折から業転との価格差が問題となっている時期であるため、格差問題が再燃しそうである。ユーザー転嫁は160円相場の構築を狙って取り組んでいる。ガソリンの仕切価格は7~8月にかけて連続して値上げとなり、8月末には仕切価格は140円以上、末端は160~162円相場となった。その後9月に入り値下げとなったが、今回は12日からの仕切価格の値上げを機に再度160円相場を狙うことになった。12日からの即日転嫁となったが、業転が値上がりしないと無印、HC、量販店の値上げが遅れることが心配されている。今回の元売の仕切価格の値上げは、予想外に大幅であったのと業転の値上げを誘導した動きもなく一気に仕切価格を値上げとなったため、販売業者は戸惑いをみせている。
 ガソリンは仕切価格は12日から3円40銭~4円/リットルの値上げとなり、販売業者も12日からの即日転嫁となった。大幅値上げとなったため、3連休であったが一気に5~6円の値上げとなった。9月での値下がり分を値戻して160円相場を再構築したことになる。
 しかし、HCなどの安値物の値上げが遅れると、末端市況での価格差が拡大することになる。仕切価格と業転との価格差が、そのまま末端市況の価格差として残ることになり、10円以上の価格差ともなれば、販売数量にも影響するため系列業者から反発が出る。
 今回の元売の仕切価格の値上げは、予想外であり販売業者は今後の対応もあるため警戒を強めている。これまでは、元売の仕切価格の改定は、ある程度の値幅は予想できたが、今回のようにコストの変動が思惑と違うことになれば、想定外の仕切価格となるため、元売の価格設定方針に変更があったものとみられることから説明を求めている。
 さらに、仕切価格は値上げされたが、業転の値上がりが遅れることになると、価格差が拡大することになりかねない。価格差問題を解消するためブランド料の引き下げで対応した直後であり、これでは振り出しに戻るとの声もでている。業転が値上がりすれば価格差が解消となるが、業転の値上がりが遅れると、末端市況は混迷することになる。
 ここ当分は業転市況の動向が注目されるとともに、業転が値上がりしなければ末端市況も160円相場の維持が難しくなる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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