日刊ニュース

2013.11.27 のニュース

仕切改定上げ下げ分かれる ガソリン市況は下げ止めか JXの今後の対応に注目

ガソリンの仕切価格は23日から、小幅な値上げ、値下げと分かれたが、末端市況は据え置きとなり下げ止めとなりそうである。しかし、JXが16日から22日まで6円40銭/リットルの大幅な値下げを実施したため、その影響が懸念されている。JXの値下げは、他社が仕切価格を連続値下げした5週間を据え置きとしたため、他社との間に大幅な価格差が生じたことから、JX系の業者から値下げ要請が出ていたもので調整値下げとなった。このJXの値下げ対応は、予想されていたものであるが、これにより各社の仕切価格の水準が揃ったことになる。だが、最近は仕切価格の改定においてJXは他の元売と異なった動きをみせており、今後、どの様に対応するか注目されるところである。今回、元売数社が仕切価格を値上げしたため、末端市況は維持を狙うことになる。今後の見通しは難しいが、為替が101円/ドルと円安でコスト高となってきたため、仕切価格の値上がりも見込まれている。
 ガソリンの仕切価格は、23日から小幅な値上げ、値下げと分かれたことで、値下げ傾向から下げ止めの方向となってきた。そのため末端市況も据え置きの動きとなっている。ただ、仕切価格がこれまで小幅であるが連続して値下がりしたこともあり、市況は下落傾向にある。末端市況を値上げするには、今後、仕切価格の大幅な値上げがないと難しいとみられている。
 ガソリンは、これから12月商戦に入るため、販売業者は増販を狙うことになり、現状では市況維持が精一杯となる。都市部では商業車の動きが活発化するのと、年末の帰省、レジャーによる車の利用増加が見込まれている。また、景気回復による個人消費の増加でガソリンの増販が期待されるが、販売価格は160円から150円相場へと値下がりしているため、節約が緩やかになってくれば増販への期待感も出てくる。
 原油価格の見通しは難しく、イランの核問題で何らかの合意が成立すると値下がりも予想されるが、需要期に向けての値上がりも予想される。一方、為替が円安に転じているためコスト増となり相殺されるとの見方もあり不透明である。
 だが、末端市況の値上げとなると、仕切価格が大幅に値上がりしないと難しい状況にある。ここ当分は、ユーザー転嫁の動きも様子待ちとなっているが、下落傾向が続いているなかで、一旦は下げ止めとなるようである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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