2013.11.29 のニュース
ガソリン 市況立て直しへ ボトム153円へ引き上げ~12月商戦入り前に取り組む~
12月商戦入りを前にして、ガソリン市況を立て直す動きが出てきた。首都圏の街道沿いではボトム価格を153円/リットルに引き上げを狙うことになる。仕切価格は10月下旬からの連続値下げで街道沿いでは150円割れも散見しており、これらの安値を153円に底上げすることで12月商戦に臨むことになる。元売サイドの仕切価格は23日から20銭から50銭の値上げに転じており、今後も為替が円安で値上がりが見込まれている。原油価格(ドバイ)は106ドル程度で推移している。元売の方針もJXが5週連続して据え置きしたが、他社の値下げによる価格差を調整するため6円40銭の大幅な値下げをした。しかし、その後、値上げに転じることから元売間の足並みが揃ったようである。そのため販売業者サイドも市況立て直しのムードが出てきた。12月は増販が見込まれるため、マージンを確保して経営の安定化につなげたいところである。
販売者サイドも12月商戦は一年間で一番の増益を見込んでおり、一方では経費増(社員へのボーナス支給など)もあるため、市況立て直しに動くことになった。ただ、下げ過ぎ分を回収するため値戻し値上げとなるため販売業者間の足並みが揃うのか不安も残る。
仕切価格の改定は、原油、為替の動向によるが、為替は101円/ドルと円安に転じており、コスト増となっているため値上げが見込まれている。
ガソリン市況は、夏場の160円相場から一気に10円程度の下落となっているため、下げ過ぎによりSS経営は悪化している。
12月商戦に入ると増販を狙って価格競争が展開される公算も強いが、このあたりで安値を底上げしてマージンを確保したいのが販売業者の本音である。
このまま安値を続けていると薄利多売どころか、売れば売るほど赤字が増加し経営難になるとの危機感を強めている。
元売の仕切価格改定は、JXが大幅値下げをすることで各社間の調整もつき足並みが揃ったことから、販売業者も市況立て直しに取り組む方向となってきた。