2013.12.04 のニュース
ガソリン転嫁本格化 ボトム価格155~157円を狙う~仕切値上げ、下げ過ぎ分を回収~
ガソリンの仕切価格は、30日から2円20銭~4円/リットルの値上げとなり、販売業者はユーザー転嫁に取り組むこととなった。前週の23日から20銭~50銭の小幅な値上げとなっており、連続値上げで足並みが揃ったことになる。これまでの下げ過ぎ分を回収するために、27日頃から首都圏の街道沿いではボトム価格153円/リットルへの引き上げに取り組んでおり、30日からの仕切価格値上げを受けて、引き続きユーザー転嫁に取り組むことになり、今週から155~157円を狙うことになる。150円割れの148~149円であったものが一気に6~7円の値上げとなる。前週には仕切価格の値上げが見込まれていたことから、まず153円相場を見込んでいたが、30日からは予想外の大幅値上げとなったため、急速、追加してユーザー転嫁に取り組むこととなった。仕切価格の値上げ幅にバラツキが生じているが、元売の足並みが揃っているため、販売業者は下げ過ぎ分の回収と仕切価格の値上げを加算して大幅なユーザー転嫁に取り組むことになる。
ガソリンの末端市況は、今週から大幅な値上がりとなる。仕切価格が30日から2円20銭~4円の値上げとなったが、前週の23日から20銭~50銭の値上げが実施となっており、これを機に、これまでの下げ過ぎ分を回収するために、値上げに取り組んでいる。引き続き、30日から仕切価格の値上げとなり、これを加算して一気に今週からユーザー転嫁が本格化する。
10月中旬から値下がりが続いていたが、ここにきて値上げ局面となってきた。原油価格(ドバイ)も108~109ドル/バーレルに値上がり、為替も102円/ドルと円安に転じており、コスト高となってきた。
ガソリンの末端市況は160円相場であったものが、10月に入り値下がり、街道沿いでは150円割れが散見、148~149円となっていた。HC、量販店は141~143円となり、仕切価格の値下がり分以上の値下げでSSは経営難となっている。だが、これから12月商戦入りとなるため市況の立て直しが急務となり、ようやく販売業者も安値物の底上げに取り組む方向となってきた。タイミング的には、30日からの仕切価格の値上げを受けた形でユーザー転嫁に取り組むことになった。
12月商戦でのユーザー転嫁は難しいとの見方もあるが、元売は上期の赤字を解消する時期にあるとの危機感が強まっているのと、12月期決算会社が最後の12月で増益を見込み、マージン増を図るために大幅値上を打ち出したこともあり、元売間の足並みが揃ったことで環境は整備されてきたようである。