日刊ニュース

2014.01.08 のニュース

円安によるコスト増 ユーザー転嫁には苦慮

 年明けの原油価格は高止まり、為替は105円/ドル前後で推移、コスト高となっている。石油業界は、コスト高の転嫁が急務となってきた。だが、円安によるコスト増についてはユーザーの理解を得難く、転嫁を難しくしている。
 原油高、円安で為替評価益が発生するため決算では黒字となるが、在庫評価益を除くと赤字という状況が今後も続きそうである。
 円安は製品輸出には好材料となりプラスとなるが、さらに円安が進行するとコスト高となり、輸出のメリットも半減するのと、国内はユーザー転嫁が難しくなり、マイナスとなってきた。急な円安は、業績悪化となるとの心配が出てきた。円安のコスト増の転嫁は、原油の上昇に比べるとユーザー転嫁を難しくしている。
 一方、国内の景気は日経平均株価が1万6000円台となり、1年前に比べると6000円の値上がりとなっている。為替は円安となり、輸出は好調で、アベノミクス効果が発揮され円高不況から脱却するなど明るい見通しも出てきた。需要の減少に歯止めがかかるとの見方もあるが、ただ4月には消費税が5%から8%への引き上げとなるため、ガソリン市況は4~5円/リットルの値上げとなることから、高値感から減販となる。この時期での市況が注目されるが、仮に158円相場(現在の調査価格)であると160円超えとなるため、高値による減販が予想されるなど販売業者も厳しい状況となる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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