日刊ニュース

2014.01.22 のニュース

ガソリン仕切 小幅下げも 再度、ボトム157円を目指す~安値は底上げが浸透~

ガソリンの仕切価格は、18日から据え置き(JX)と50銭値下げ(出光、EMG)の小幅変動となったため、末端市況は維持する方向となる。前週の11日から1円~2円の値上げとなっているため相殺される計算となる。仕切価格は昨年11月末から連続して値上げとなり、累計で6円程度の値上げが実施されており、久し振りに値下げに転じたものであるが、ユーザー転嫁が遅れているため、末端市況は引き続き値上げを狙うが、ひとまず市況維持となりそうである。現在、首都圏の街道沿いのボトム価格を157円/リットルに底上げを狙って市況対策に取り組んでおり、ようやく浸透してきた。安値は150円割れも散見するが、ほぼ154~155円に値上がりしてきた。また、石油情報センターの調査価格(14日)も平均は159円/リットル前週に比べると1円の値上がりとなっており、東京は160円に乗せてきた。調査は現金価格が対象であるため高値となっているが、小幅な値上がりを続けている。仕切価格は、小幅な値下がりとなったが、未達分が残っており、引き続き値上げを期待したいところであるが、市況維持となりそうである。
 ガソリンの仕切価格は18日からは据え置きと小幅値下げとなった。ユーザー転嫁に取り込んでいる最中であるが、仕切価格が小幅でも値下げとなると市況対策にも影響する。ガソリン販売は減販が続いているため、販売業者も周辺市況には敏感となっており。牽制が続いている。マージン確保を狙って値上げに率先して取り組むと、値上げ販売の反動で減販が心配される。
 1~2月の販売は年末、年始商戦の反動で減販が見込まれるため弱気となる。だが増販を狙うと市況が下落するためマージンは減少する。マージンを確保しないと経営難となるため、厳しい状況にあるが減販を我慢してマージン増を狙う方策で対応することになる。だが、ガソリン価格は160円相場に近づいており、これ以上の値上がりは減販への影響が強く出そうである。
 原油も今後は高止まり、為替は104円/ドル程度の円安で推移しそうである。原油価格はアメリカの景気回復、株高、リビアの政情不安による値上がり要因と、逆に値下がり要因としてはアメリカの在庫増、新興国の石油需要の伸び悩みによる石油の供給増などが交差している。原油価格、為替の動向も流動的となっており目が離せない。
 国内の経済は円安効果で輸出産業は好調であるが、円安による輸入品の値上がりによるマイナスも指摘されており、これから消費税の引き上げによる仮需要に対する4月以降の反動の影響が出てくるため、需要見通し難となると警戒が必要となってきた。寒波の到来で灯油販売は増加が見込まれ、その影響でガソリン需給が締まるとの見方もあるが、増販が難しいため値上げも厳しくなっている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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