2014.05.29 のニュース
仕切価格月末で値下げ方向 スタート時大きく変動せず
仕切価格の改定方式は、6月からコスト変動を加味した新体系へと移行するが、その前日の31日からは値下げの方向となっている。その後については大きな変動はなく推移するとの見方となっている。仕切価格は4月に入って2~3円/リットル値上げとなり、5月は据え置きが続いたが、24日からは40銭~50銭の値上げとなっている。その間、業転市況は値上がり、原油価格が円/ドル換算では値下がりしていることで、元売のマージンも改善しつつある。新体系への移行に伴い、改定方式が現行の業転連動からコスト(原油価格)連動へと変更されるため、スタート時の打ち出し価格が注目されている。原油コスト(円/ドル換算)の変動を重点として価格を変更するが、スタート時は大きく変動することはないようである。
原油コストを重視した新体系へ移行することになる。今月31日が現行方式での最後の改定日となり、6月からはコスト連動方式となるが、石油製品価格に占める原油価格のウェイトが大半を占めることになるため、今後は原油価格の動向が仕切価格に反映されることになる。
現行の業転連動方式では国内の製品需給、供給増、価格競争、国内市況に大きく影響されるため、原油価格の変動を直ちに仕切価格に反映することができず、思惑と違った動きをみせるため混乱した。
元売の3月期決算が赤字となったのは、供給増により業転市況が下落して、これに連動して仕切価格が値下がりした結果であり、コスト(原油価格)割れの状況が続いたためである。
この赤字を解消するため、6月からコスト連動方式に変更して、原油コストの回収を優先する方針となったもの。
木村JXエネルギー会長も「JXとしては、原油というコストベースにすることで、健全な市況が構築されることを期待して実施する」と述べている。