2014.07.22 のニュース
ガソリン在庫170万kl割る 前年比で大幅減少が続く~仕切は1円値下げへ~
石連週報によるガソリン在庫(12日)は165万キロリットルで前週に比べ5万キロリットルの減、前年に比べると44万キロリットルの大幅減少となった。前年比では30~40万キロリットルの減という低在庫が続いている。6~12日の1週間の生産は96万キロリットルで前週に比べ4万キロリットルの増、輸出が2万キロリットルあり、出荷(販売)は99万キロリットルと100万キロリットルに近づいた。これから夏場商戦が本格化するため増販を期待したいところである。仕切価格は17日から1円/リットルの値下げとなったため、今後の販売業者の対応が注目されている。その他、灯油在庫は151万キロリットルで前週に比べ7万キロリットルの増となったが、前年に比べると70万キロリットルの減、軽油は149万キロリットルで前週に比べ4万キロリットルの増となったが、前年比では19万キロリットルの減となり、各油種とも在庫は低位が続いている。
原油処理量(6~12日)は336万キロリットルで前週に比べ35万キロリットルの増産となった。定期修理も明けて実稼働能力は25万バーレル/日の増加で343万バーレル/日となり、実稼働率88%(前週は85.2%)、設計能力稼働率は76.4%(68.5%)で増加となっている。
これからガソリンは7~8月が需要期に入るため、増産となる。販売業者も増販期待が高まっている。前年比で減販が続いているが、通常月に比べると増販となるため、思惑が絡むと価格競争に発展しかねない。
原油も高止まりから値下がり、そして再び下落することが予想されるなど難しい状況にあるが、ガソリンは、仕切価格が17日から1円/リットルの値下げとなった。
石油情報センター調査(14日)では、平均で169円90銭/リットルで前週に比べ20銭の小幅な値上がりとなり、12週連続値上がりとなった。
この連続値上げがマスコミで伝えられることでユーザーの反発が強まり、減販が心配され、販売業者も弱気になるなど厳しい状況にある。
連続値上げとなっているが、その中には4月から消費税の増税分5円か含まれているのと、その前後での仕切価格の値上げに対してユーザー転嫁が遅れているため、販売業者はマージン減となっている。
元売は原油コスト連動方式による仕切価格改定による値上げが定着しつつあるため、販売業者からは、元売はマージンを確保しているが、我々はマージン減にあるとの反発の声が強まっている。