日刊ニュース

2014.07.28 のニュース

ガソリン仕切連続値下げ 末端は市況維持で攻防~未達分の回収を狙う~

ガソリン仕切価格は、値下がりとなってきた。24日からJXが50銭/リットル、出光が1円、その他昭和シェル、EMGが1円値下げとなっており、前週も1円値下げとなっているため、末端市況の値下がりが心配されている。販売業者サイドでは、仕切価格の連続値上げ、4月からの消費税の増税(5円/リットル)の転嫁とが重なり、消費税の増税分は転嫁したが、ユーザー転嫁は未達となっている。今回、仕切価格が値下げとなったものの市況維持することで未達分の回収を狙うことになる。首都圏の街道沿いのボトム価格は169円を目標に市況維持に努めており、値下げするか否かの攻防が続いているが、市況維持が難しい状況となってきた。原油価格は再度値上がりする公算も強く、見通し難となっている。
 石油情報センターの調査価格(22日)は、ガソリンが169円80銭で前週に比べわずか10銭の値下がり、20週ぶりで値下げに転じてきた。
 今まで連続値上げにより170円相場が形成され、ユーザーからも高値と反発もあって、消費節約が強まり減販が続いている。
 ここにきて仕切価格が小幅であるが、値下がりに転じたのと、これから夏休みによる増販期待から値下げに転じるSSも出そうである。それでもガソリン需給は製油所の定期修理と設備処理によりタイトで推移しているため、大きく値崩れする心配はないようである。
 170円相場に対してユーザーは節約で対応しているが、原油価格もドバイで105ドル/バーレル程度と6月末の110ドルに比べると値下がりしているが、中東情勢は不透明であり、再値上がりの様相も残っているため、予断を許さない。そのため仕切値下げを受けて簡単に販売価格を値下げすると、原油が再値上げに転じた場合、ユーザー転嫁が難しいため、ここは市況を維持することで未達分の回収を狙いたいところである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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