日刊ニュース

2014.07.29 のニュース

ガソリン低在庫を維持 高値感から出荷低調が続く~本格的な夏場商戦に期待~

石連週報(13~19日)によるガソリンの在庫は169万キロリットルで、前週に比べると4万キロリットルの増となったが前年に比べると30万キロリットル減の低位となっている。生産は103万キロリットルで前週に比べて7万キロリットルの増となった。出荷は99万キロリットルで前週に比べると1万キロリットルの増にとどまり低調である。天候不順も影響したようであるが、今後の本格的な夏休み商戦が期待されている。低在庫のため需給は締まっており、そのため市況も安定して推移している。仕切価格は17日から1円の値下げとなったこともあってか、石油情報センターの調査価格(22日)は169円80銭/リットルで前週に比べわずか10銭の小幅値下げとなったが、実質据え置きとなっている。しかし、仕切価格が24日から引き続き1円値下げとなったため、今後の動向が注目されている。
 13~19日の原油処理は354万キロリットルで前週に比べ18万キロリットルの増産となった。設計能力稼働率は80.6%(前週は76.4%)と4.2ポイントの増となった。実稼働能力は定期修理明けで20万バーレル/日増加したため363万バーレル/日となり、実稼働率は87.7%(88%)となっている。
 これから定期修理が明けるため増産対応となるが、ガソリン増販、灯油の在庫積み増しを見込んだものであり、一気に需給が緩和することはないとみられている。
 仕切値下げが続いているが、需給が締まっており、ガソリン市況は維持されそうである。
 製品輸出はジェット燃料が17万キロリットル(前辺は18万キロリットル)、軽油は34万キロリットル(11万キロリットル)で2油種計では51万キロリットル(29万キロリットル)と増加しており、50万キロリットル台に乗せている。
 灯油在庫は159万キロリットルで前週に比べ8万キロリットルの増加となっているが、前年に比べると70万キロリットル減となっている。在庫積み増しは8~9月となるが、原油価格の見通しが難しいため様子を見ることになる。先物は灯油が81円/リットル(明年1月限83円)、ガソリンが86円(79円)と足元は「灯油安のガソリン高」となっているが、秋口になり灯油高に逆転することになるかは原油価格次第で見通しは難しい。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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