日刊ニュース

2014.08.06 のニュース

ガソリン 猛暑で増販期待 市況維持で旧盆商戦へ~マージン確保優先で取り組む~

ガソリン商戦は8月入りで、これから旧盆に向けヤマ場を迎える。7月末から猛暑が続き、石連週報では20~26日の出荷が108万キロリットルと100万キロリットルを超え、前週に比べて10万キロリットルの増となった。7月始めは台風の到来もあり伸び悩んだが、今後は猛暑日が続くことになり増販が期待されそうである。ここにきて台風11、12号の発生で九州、四国に豪雨の被害が出ており、その地域のガソリン需要は激減する。これからヤマ場となる旧盆商戦が好天気に恵まれれば、帰省、レジャーで車の利用が増加するのと、カークーラーの使用増で増販が期待される。景気回復と個人消費の伸びが本格化するか否かのカギとなる。一方では、170円相場という高値によるユーザーの節約志向での減販も心配される。4月以降は減販が続いているため、大幅な増販を期待できないが、値下げしての増販を狙うことなく、適正マージンの確保を優先すべきである。
 夏休みとなり、旧盆商戦に向けて、街道沿いSSでは増販期待が強くなっている。7月で仕切価格は2円/リットル程度の値下がりとなったが、その後は据え置きとなっているため、市況は維持されている。今後も小幅な値下がりが予想されるが、大きな値崩れはないとみられる。
 6月から原油コスト連動の新体系が実施となっている。原油価格は、小幅な値下がりをみせているが、中東のイスラエル、イラク情勢などが不透明であり予断を許さない。原油価格はWTIが小幅な値下がりをみせているが、ドバイは105ドル/バーレル程度で推移しているため、仕切価格は据え置きとなっている。
 ガソリン在庫は166万キロリットルで170万キロリットル割れ、前年比では40万キロリットル減の低位で推移しているため業転玉の出回りが少なく、業転市況も堅調であるため末端市況も維持されている。一部では160円割れも散見するが、ボトム169円が維持されている。中心値は165~166円となっているが、販売業者サイドもマージン確保で、この夏場商戦を乗り切りたいところである。
 元売も4~6月期決算は赤字となっているため市況維持の方針であり、低在庫で需給を締めて値崩れ防止に努めている。各社とも設備処理を終えており、これから定期修理が明けるが、ガソリンは需要期であり、増販が見込まれるため低在庫を維持している。そのため値取りのチャンスとなっている。
 ガソリン販売は前年比では減販が続いているが、それでも7~8月は需要期であるため増販、増益が期待される。元売、販売業者とも、ここで経営を立て直す時期にあることから、市況を維持しながらマージンを確保することになる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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