日刊ニュース

2014.08.13 のニュース

ガソリン 旧盆商戦入り 減販でも低在庫で推移~今後の猛暑に増販期待~

ガソリンは、8月のヤマ場である旧盆商戦に入る。帰省、レジャーと車の利用が増加して増販が見込まれるが、10日には台風11号が到来、四国、中国、近畿に大雨、暴風による被害が発生するなど、出鼻がくじかれた感じであるが、今後、猛暑による増販を期待したいところである。ガソリン出荷(販売石連週報7月27日~8月2日)は99万キロリットル(前週は108万キロリットル)と100万キロリットル割れの低調である。170円相場の高値が続き、節約が浸透していることになるが、在庫は163万キロリットルで前年比では49万キロリットル減の低水準であり需給は安定している。先物、業転市況は、小幅な値下がりをみせているが、末端市況は維持されている。石油情報センターの調査価格(4日)は、全国平均で169円40銭/リットルとなり、3週連続の値下がりであるが、累計では50銭の小幅下げで止まっている。169~170円相場を維持していることになるが、今後は小幅な値下がりが予想されるものの、市況維持に努めており、大きく値崩れすることはないものとみられる。
 原油価格は値下がりしており、先物、業転市況も小幅な値下がりをみせている。仕切価格は7月で値下がりとなったが、末端市況は、維持されている。元売の4~6月期の決算は、マージンは改善されたが減販の影響で赤字の企業もあり、厳しい状況が続いている。7~9月では、マージンを確保して、黒字へと挽回を図ることになる。6月から原油コスト連動の新体系に移行しており、コスト増加分は完全回収する方針で臨んでいるため、今後も値取りを徹底する。
 販売業者サイドも減販とユーザー転嫁の遅れもあって厳しい経営が続いているが、この8月商戦で黒字に転換したいところである。8月は毎年、増販となるため、このまま市況が維持されれば、増益が見込まれる。台風の影響もあるが、これからが夏場商戦の本番である。
 低在庫が続き需給は締まっているため、市況が安定して推移すればマージンは確保される。業転玉の出回りも減少しているため、HC、無印SSなどの安値との価格差も是正されることになれば、系列SSの経営も安定することになる。
 これまで総合エネ調石油・天然ガス小委でも、公正・透明な市場形成を巡っての議論を展開しており、引き続き元売と販売業者とが連携・協力して取り組むことが確認されているため、市況が混乱することはないとみられている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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