2014.08.27 のニュース
ガソリン 2~3円値下がり 原油価格の下落が影響~今後も値下がり基調に~
ガソリンの仕切価格は連続値下がりとなり末端市況も値下がりとなってきた。仕切価格は7月では約1円/リットルの値下がり、8月からは2円程度の値下がりとなり、累計で3円程度の値下がりとなっている。末端市況も2~3円の値下がりとなってきた。7月初めの街道沿いでは169円を目標として市況対策に取り組んでいたが、最近では166円に、中心値は163~165円に値下がり、安値は160円割れの158円も散見する状況にある。8月の中旬までは市況を維持していたが、徐々に下落してきた。原油価格はドバイで100ドル/バーレル前後、WTIが93~94ドル、ブレントが102ドル程度と値下がりしており、7月末からは3~4ドルの値下がりとなっている。ただ、為替が103円/ドルと円安で推移しているため、コスト増は調整されている。原油価格の見通しは難しいが、中東情勢の緩和、欧州経済の停滞などから下落気味となっているのが気になるところであり、原油価格の値下がりを先取りして下げ過ぎが心配されてきた。
原油価格の下落を受けて、ガソリンの仕切価格が値下げとなり、末端市況も値下がりとなってきた。しかし、石油情報センターの調査価格(18日)では平均169円/リットルで前週に比べ20銭の値下がり、5週連続で累計では90銭の値下がりに止まっている。仕切価格の値下がり幅に比べれば、小幅となっている。
調査価格の値下がりが遅れているが、これから値下がりするものと見られる。調査価格と市況実勢との間に時間差が生じているが、これから調査価格が値下がりすることで縮小されるものとみられる。
一方、ここにきて原油価格が値下がりの傾向をみせている。元売サイドが4~6月の決算を発表した7月上旬では原油価格(ドバイ)で105ドル/バーレル、為替が100円/ドルを見込んでいたが、ドバイは100ドル前後と早くも値下がりへと様変わりをみせている。それでも今後の値動きは不透明である。
原油価格が上昇してガソリン相場が170円を超えると需要が減少することが心配されるが、ここにきてユーザーは値下がりを歓迎している。原油価格の下落が続くと、在庫評価損による赤字となるケースも予想される。
7月以降は、原油価格の横ばいを見込んでいた。仕切価格は、原油コスト連動方式での新体系がスタートした直後で、据え置きを見込んでいたが、7月以降は値下がりとなってきたため販売業者も下げ過ぎを警戒している。
新体系は、今までの業転連動に比べると、原油のコストの変動幅となるため、ある程度の予測がつき、先が読めるため分り易いというメリットがある。連続して値下がりとなっているが、いつ下げ止めの状況になるのかがポイントとなってきた。