2014.10.07 のニュース
石油各社 下期入り減産対応 ガソリン市況を構築~灯油も低在庫で値取り優先~
下期入りとなり、元売各社は、需要期であるため業績回復を狙って新しい取り組みをみせている。販売減を予測して10~12月は減産で対応することになり、需給調整を図りながら、市況構築、採算販売を狙う。7~8月のガソリン販売は、台風、豪雨の影響で大幅な減販となり、予測が外れたが、原油コスト連動の値決め方式も定着しつつあり、マージン確保を軌道に乗せる。末端市況が原油安(仕切価格の値下げ)を先取りして値下げをしているため、販売業者サイドは厳しい状況にあるか、需給調整を図りながら業転価格と仕切価格との価格差の縮小に努めている。灯油は、これからシーズンに入るため、増販を期待して商戦に臨むが、低在庫となっているため、シーズン前での値崩れはなく、スタートから適正価格を確保するため値上げを実施しており、業転先物はガソリンに比べると高値となってきた。
元売の上期業績は4~6月では、マージンを確保したが、減販により利益は小幅、赤字というケースも出た。
7~9月も台風、豪雨でガソリンは前年比で大幅な減産となったが、マージンを確保したため黒字となっているようである。
7~9月では、原油価格が10ドル/バーレル程度下落しており、為替は円安に転じている。原油の先物ベースで
みると、7月初めは6万5000円/キロリットルと3000円の値下げとなっているため、子の下落分か在庫評価にも影響する。
7~9月は、原油価格が下落局面であり、仕切価格、市況も値下がりしたものの、原油コスト連動方式により元売はマージンを確保したものとみられる。
下期入りとなったが、足元の原油価格はWTIが91ドル/バーレル、ドバイが93ドル程度と下落気味であり、為替は108~9円/ドルの円安となっている。
9月のガソリン仕切価格は中旬から1円/リットル下げから据え置きが続いているが、末端市況は下落傾向にあり、仕切価格の値上がりを待って市況対策に取り組む力前にあるが、仕切価格の値上がりをみることで様子待ちが続きそうである。