日刊ニュース

2014.10.14 のニュース

ガソリン仕切値下げ 末端市況は続落傾向 値下げ圧力かかり苦戦

ガソリン仕切価格は9日から1円~1円50銭の値下げとなった。連休(11日~13日)を前にしての仕切価格の値下げとなったため、末端市況の下落が心配されている。最近の仕切価格改定は、9月18日が1円の値下げ、その後は2週間据え置きとなったが、10月9日から値下げとなったもの。石油情報センターの調査価格(6日)は166円/リットルとなり。前週に比べ30銭の小幅値下げとなった。しかし、7月から連続して11週値下がりとなっているため値下げ基調となっている。通算すると3円90銭下げとなり、仕切価格の8~9月の値下げ幅(加重平均)と、ほぼ同額となっている。しかし、7~8月の大幅減販の影響から販売業者サイドも挽回を図るため増販を狙っているため、値下げ圧力がかかっている。
 ガソリン販売は7月が前年同月比で約10%減、8月が6%程度の減販となっている。そのため10月での増販を期待しているが、10月に入って6日には台風18号が中部、関東を直撃、さらに19号の到来が予想され、連休も悪天候となりそうである。
 今年は台風が多く、その影響で7~8月が大幅減販となった。ガソリンの販売価格が170円/リットル相場となったことも節約が浸透したことになるが、その反動で末端市況は一気に160円割れの相場となってきた。連続して値下がりとなっているため、下げ圧力がかかっており市況維持は難しくなっている。仕切価格が値下がりしている状況下で我慢して市況維持に努めればマージンを確保できるが、周辺SSの値下げ攻勢を受けて値下げ競争が展開されている。
 値下げ基調となっているため市況を立て直しするには、原油価格の上昇を待つことになるが、原油価格も90ドル/バーレル割れとなっているため、防戦一方となっている。
 台風による天候不順と高値による節約が重なって減販となっているが、地域によっては10円程度の値下がりとなってきたため、需要回復が期待されるが、マージンが大幅に減少したため、SS経営難は続くことになる。高値となったためガソリン税の減税を求める声も出ているが、その解決策は時間もかかるため簡単ではなく、政治的な運動も大切であるが、まずは足元のSS経営の健全化を図ることが重要となる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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