日刊ニュース

2014.10.22 のニュース

ガソリン160円台維持に努める 安値は152~153円に下落~特売、会員割引きは150円割れ~

ガソリンの仕切価格が、2週間で4円/リットル値下がりとなったため、末端市況も値下がりとなるが、160円/リットル台の維持に努めている。街道沿いの安値販売は160円を割って152~3円となっているが、さらに値下がりすることが心配となる。特売、カード会員割引きとなると150円を割って148円も散見してきた。また、石油情報センターの調査価格(14日)は、165円30銭/リットルとなり、前週比で70銭の値下がり、13週連続の値下がりとなった。通算では4円60銭の値下がりとなったが、今後も値下がりが見込まれている。仕切価格の動向は、今後の原油価格、為替に影響されるが、原油(ドバイ)は82ドル/バーレルから84ドルへと反発をみせている。為替は106~7円/ドルと109円に比べると円高となっている。今後の値動きが注目されるが、反発して値上げとなるとの見方もあり、ここで先取りして値下げすると販売業者は赤字となるため、原油価格の動向をみて慎重に対応すべきである。
 原油価格の見通しは、難しいが、80ドル相場に急落したのは予想外である。1ヶ月間で10ドル以上の大幅な値下がりとなり、これに為替が円安となり、コスト安が相殺されたが、ガソリンの仕切価格は9日、16日からで通算4円の値下がりとなった。
 原油価格は、82ドルが底値となるのか、今後、反発するのか、さらに下落するのかは見通しが難しい。だが、80ドルを割り込むことはないものとみられている。産油国、メジャーなど開発会社も、80ドルを割ることは財政、業績面から、大幅な赤字となるため、80ドルが限界とみられ、今後は反発するものとみられる。
 80ドル相場は予想外であり、石油業界も危機感を強めており、市況対策が急務となっている。ガソリン環境の値下がりは、需要が回復するため歓迎するが、原油価格の急落を先取りして市況が混乱することになると、元売、販売業者の業績悪化することは必至である。
 原油価格の急落時には、先取りして末端市況が、仕切価格の値下げ幅よりも下落して利益を吐き出すことは過去にも経験している。今回も仕切価格も値下がり以上に末端市況は下落傾向をみせており、すでに先取り値下げとなっている。
 そのため先取り値下げに拍車がかかることを防止するため、いまから市況対策が急務となってくる。原油価格は、いつまでも値下がりすることはなく、いずれは反発、値上げに転じるため、原油価格の動きを見定めた対応が望まれる。原油価格も今が底値とみて、これ以上の値下がりはないとみて市況対策に取り組むべきである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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