日刊ニュース

2014.11.26 のニュース

灯油高、ガソリン安で推移 減販を見込み適正価格販売へ 在庫は前年水準を確保

先物市場は灯油が75円/リットル、ガソリンは72円と灯油高のガソリン安の体系で推移している。減販を見込み適正価格販売で商戦に臨むことになる。石連週報による灯油在庫(15日)も31万キロリットルと前週に比べ7万キロリットルの積み増しとなり、前年に比べると同水準となっている。
これからシーズン入りとなるため、今後も310万キロリットル程度で推移するものとみられる。既に北海道、東北地区はシーズンに入っており、今後は本格的な寒波が関東、関西地区にいつ到来するかにかかっている。今のところは関東地区も朝夕は冷え込み、灯油ストーブを使用している。天候予報も平年並みとか暖冬を予想するむきもあるが、天気予報は当たらないのが通常であるため、寒波を期待して灯油商戦に臨むことになる。灯油販売は電気、ガスヘの燃料転換が進むため、今冬もマイナスが見込まれているが、後は寒波がどの時期に到来して長く続くか否かにかかっている。
夏物高値で冬場に下落 在庫を持たずにリスクを回避
灯油市況は、ガソリンと同時に今年6月頃までは値上がりしたが、その後は下落している。
 業転が6~7月には81~2円と値上がりしたが、その後は下落しており、シーズンに入り、価格も夏場に比べると6~7円程度の安値となっている。
 そのため安い夏場で買い、在庫をもって冬場に臨んだ場合は逆ザヤというケースも出ている。
 しかし、最近は夏場で販売数量が減少したこともあり、夏場で在庫を持つ業者、ユーザーも少なくなっており、その時期の相場で売買してリスクを少なくしている。
 安い夏場で買って在庫を持ち、冬場の値上げを待って大きく設ける商法は少なくなっている。
 最近の原油市況は冬場の需要期になって値上げすることは予想されるが、今年のように春の100㌦台から秋にかけ80㌦割れと急落しているため、予想は難しい。
 そのため在庫を待たずに市況実勢に委ねる商法と変
わってきた。その結果、ユーザー、販売業者の在庫も減少しており、元売も販売減を見込んで低在庫で対応している。
 供給が不足すれば輸入で対応することになっており、需給の取組み方も変わってきた。
 東日本大震災を機に灯油ストーブの利用が増加して需要回復を見込んだが、灯油回復は不発に終わったようであり、減販を予想しながら適正なマージン確保を狙う動きとなってきた。
 そのため末端市況はSS店頭でも目玉商品とするケースは少なくなった。逆にガソリンが目玉商品となり、特売日、カード会員割引きなどのケースが目立っている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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