日刊ニュース

2014.12.10 のニュース

ガソリン市況は下落へ 街道沿いは148~149円~12月商戦入りで業者の自覚に委ねる~

ガソリン市況は、仕切価格が3~4円/リットルの値下がりを受けて下落してきた。街道沿いは150円割れの148~9円/リットルとなり、セルフは143~5円となってきた。都心部では150円台も残っているが、連続して値下がりとなるため防戦一方となる。石油情報センターの調査価格(11月25日)は、平均で157円となっており、20週連続して値下がりとなったが、今後も値下がりする。千葉は153円、埼玉は154円、東京は159円、神奈川156円となっているが、現金価格であるため実勢は150円台の維持が難しくなりそうである。原油価格(ドバイ)は70ドルを割り、67ドル程度となっており、OPEC総会で減産が見送りとなったのを機に一段と値下がりしてきた。このあたりが底値との見方もあるが、予測は一段と難しくなっている。今後の原油価格次第となるが、反発するには、地政学リスクの再発を待つのか、OPECの減産となるが、見通しは難しい。ガソリンは、12月商戦に入ったため増販期待で組むため市況対策は難しく販売業者に自覚を委ねることになる。
 ガソリンは、12月商戦に入ったが仕切価格が値下がりとなったことから下落となった。下落すれば、需要が回復することになり好材料となるため、増販を期待するが、仕切価格の値下がり以上に末端市況の下落を警戒することになるが業者の自覚に委ねる方向となっている。
 ガソリンの市況は、当面は値下がりが続くことになる。値上げに転じるのは原油価格が値上げに転じるか、為替が円高に移行するのを待つことになるが、原油価格の値上がりは、難しいようである。
 原油価格が値上がりに転じるのは、原油価格が低位推移して、新規油田の開発が遅れ需給がタイトになるまで待つとなると時間もかかる。地政学的リスクの発生を待つことになるが、原油は金融商品となっているため、他の金融商品とのバランス、為替、株価などの動きにも影響するため、当面この動きを待つことになりそうである。
 原油価格の見通しは難しいが、産油国は100ドルベースが妥当な水準としていたため、70ドルが長期化すれば、産油国が財政面では破綻するし、開発企業の経営も悪化するため、新しい動きがでることも予想される。低位が長く続けば世界の経済にも大きく影響する。
 原油の需給がタイトになり時間もかかるため産油国がどこまで我慢できるかもポイントとなる。
 国内市況も原油価格をみて対応しているが、仕切価格の値下がりを先取りして値下げすると利益を吐き出すことになるため、周辺の市況を見定めての市況づくりが大切となる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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