日刊ニュース

2015.02.04 のニュース

ガソリン市況は下げ止め 仕切値上げで状況変化~原油は反発で底値との見方も~

ガソリンの仕切価格が1円/リットルの値上がりとなったことから末端市況は下げ止めとなってきたようである。石油情報センターの調査価格(26日)は」136円/リットルで前週比では3円値下げとなり、各地では値下がりしている。次回調査(2日)でも値下がりが見込まれるものの、下げ止めから市況は維持されそうである。今後の原油価格の動向にもよるが、40ドル台で安定しているのと、シェールオイルの生産も停止に追い込まれているなど底値との見方も出てきており、30日には5ドル程度値上がりした。末端市況の実勢は、都市部の堅調地区は130円台を維持しているが、街道沿いは130円を割って125~6円、安値(セルフ)は123~3円となっている。HC、量販店は120円割れとなっている。業転市況は102~3円、消費税を加算すると111円となり、マージンを5~6円加算すると116~7円となる。系列仕切価格は112~3円で業転市況との間の10円程度の価格差もある。消費税を加算すると122円となり、仕切価格よりも安値で販売されていることになる。
 ガソリンの仕切価格は連続値下がり局面から、値上がりに転じたことから、末端市況も下げ止めに動くものとみられる。元売も原油価格が横ばいから反発の動きとなってきたため、市況の立直しを図ることになったが、販売業者も同調するものとみられる。
 仕切価格は、昨年の夏場から連続して値下がりしているため、末端市況も急落しているが、値下げが遅れている地区ではマージンが確保がされている。都市部の堅調地区では、130円台をしているためマージンが確保されている。12月のガソリンは販売も前年並みとなり、まずまずの利益を確保したことになるが、しかし、街道沿いの価格競争地区では、先取りして値下げしており、利益を吐き出し経営難となっている。
 そのため今回の仕切価格の値上げを機に市況立直しを図るとの気運が出てくるものとみられる。販売価格も120円台となってきたことから、ユーザーも高値感が薄れて価格に対して敏感でなくなり、節約ムードも緩和してきたため、市況是正の時期にきている。値上げは難しいにしても市況維持に努めることで安値の底上げを狙うことになる。
 昨年夏場の170円相場に比べれば40~50円の大幅値下げとなっており、ユーザーも限定給油がなくなり、満タン給油となるなど、市況環境も改善されてきた。今後も販売数量の減少幅が縮小するが、増加が期待できないため、引続きマージン確保を優先した販売策が求められる。
 原油価格の見通しは難しいが、底値から反発することになれば、末端市況も下げ止めの時期から値上げを見込んだ市況是正の時期になりそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目22-3
TEL:03-3814-4728
FAX:03-3814-4745
ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE