2015.02.04 のニュース
26年のガソリン販売は3%減少 高値による節約と天候不順で減販続く
石油統計速報によると平成26年(1月~12月)の燃料油販売は1億8540万キロリットル(前年は1億9319万キロリットル)で前年比で4%減(779万キロリットル減)となった。うちガソリンは5355万キロリットルで3%減となった。他油種をみると灯油は4.4%減、軽油は横ばい、A重油は5%減、C重油は14.6%減となった。ジェット燃料が、国内の航空便が増加したため、唯一、7%増となった。
減販は予想されたが、前半は原油価格が100ドル/バーレル台の高値が続き、加えて4月から消費税の増税が追い打ちとなり、大幅な減販となった。原油価格は7月から急落、110ドル/バーレルから12月には50ドルに下落したが、需要は回復が遅れて年間では1億9000万キロリットルを割り込み4%の減販となった。
12月の燃料油販売は1883万キロリットルで1%減となり9ヵ月連続してマイナスとなった。うち、灯油7.9%増、軽油も3%増となり、ガソリン販売は498万キロリットルとなり、僅か1%増となり4月以降、久し振りにプラスに転じたことになる、販売価格が値下がりしたことが微増となったが、前年12月販売の速報値では499万キロリットルであったものが、確報値では493万キロリットルと修正されたためプラスになったが、ほぼ横ばいとなっている。
ガソリン価格が値下がりしたため需要の回復の兆しがみえたとの見方もあるが、今年1月は2%程度の減販となっており、減少幅は縮小したが、依然としてマイナス基調で推移しているようである。
ガソリン販売は、消費税の増税が4月から実施になったのと、原油価格は7月には110ドル/バーレルの高止まり、石油情報センターの調査価格は170円/リットルの高値となった。さらに、台風、豪雨という異常気象の連続で減販が続き、年間では3%の減販となったもの。
月別でみると 3月は消費税の増税を前にして仮需要が発生して8.5%増となったが、4月には、その反動が出て8.8%減となって調整された。2ヵ月間でみればマイナスとなる。その後は販売減が続き、とくに夏場の7月が452万キロリットルで前年比で9.6%減、8月が498万キロリットルで6.8%減、9月が2.6%減と続いた。
その結果、4~9月の26年度上期でみると5.5%の大幅減となっている。4月は3月の消費税の増税を前にした反動で大幅減となったが、夏場の販売不振が、直接影響した。以後10~11月も減販となった。
その他、販売減となったのはC重油であり、年間で1926万キロリットルで約15%の大幅減となった。電力用が大幅減となったためである。東日本大震災後には、原発が停止したため、その直後は石油火力にシフトしたことから急増した。だが、その後は割安となった石炭にシフトしたため大幅減となっている。
灯油、A重油は電気・ガスヘの転換が進んでおり、マイナスが続いている。ガソリンと同様に灯油価格も値下がりしたが、需要が回復することは難しい。だが、12月販売は308万キロリットルで300万キロリットル台に乗せた。大幅な値下がりと冷え込みから7.9%の増となった。
軽油は、復興需要、景気回復により、輸送量の増加も期待されるが、前年の横ばいとなっている。12月販売は3%増となった。