日刊ニュース

2015.07.23 のニュース

ガソリン130円台に値下がり 安値は128-129円も散見~先取り値下げの動きが出る~

ガソリン市況は6月末からの仕切価格の値下げを受けて値下がりとなってきた。仕切り価格は前週で2円から2円50銭/リットルの値下げとなり、街道沿いのボトム価格は140円台の維持は難しくなり136-7円に値下がり、安値(セルフ)は130円を割って128-9円も散見する状況となってきた。仕切価格は6月末からは通算で4-5円の値下がりとなり、この三連休を経て夏休み商戦入りとなり、一気に値下がりとなってきた。6月はボトム価格が144円で浸透していたが原油下落、仕切価格の値下がりを気に様相が変わってきた。台風11号が四国、中国、近畿地方に大きな被害を及ぼしたが梅雨明けとなり本格的な夏場商戦入りとなってきた。そのため販売業者サイドも値下げして増販を狙うことになる。好天気で猛暑となれば末端市況が130円台となってきたため増販が期待できる。仕切価格の値下がりで末端市況は値下がりするのはやむを得ないが、仕切価格の値下げ幅よりも大幅に値下げすることになりかねない状況にある。
ガソリン市況は下落してきた。原油の下落、仕切価格の値下がりが反映したことになる。夏場商戦が本格化するため、増販が期待できるが、低マージンで薄利多売となる公算も強い。原油価格は今年1月が40ドルと底値となり、4-6月は値上がり基調で推移した。製油所の定期修理と出合い、需給はタイトで推移した。その結果、元売の4-6月の業績はマージンを確保したため黒字が見込まれている。
しかし、7月以降は原油価格が下落しているため在庫評価損も見込まれるなど、一転して厳しい状況となりそうである。石油業界は、値上がり局面のケースが利益を確保できる。値上げとなるとユーザー転嫁が難航すると、元売、販売業者がかぶることになり赤字が予想されるが、コスト転嫁が不発だと赤字となる危機感が強くなり、コストを回収しようとする。さらに在庫評価益も発生するため黒字となる。しかし、値下がり局面では末端市況の値下げを遅らせることでマージンが確保できるため有利となるとの見方もあり、マージン確保が可能との見方もあるが、大抵の場合は先取りして値下げとなるため、利益を吐き出し赤字となる。今回も値下げ局面となっているため、先取り値下げが心配となる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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