日刊ニュース

2011.03.04 のニュース

ガソリン値上げ浸透 安値は138~139円ヘ ―ボトムは141円以上に―

 ガソリンのユーザー転嫁は浸透してきた。首都圏では安値物が138~9円/Lに値上がりし、街道沿いのボトム価格は140円台に乗ってきた。141円以上を目安に取り組んでおり、目標を達成している。安値物は10円以上、一般SSは5~6円の値上がりをみせている。元売のガソリン仕切価格は、26日から3.5円/Lの値上げとなっており、今までの未転嫁分を加算してユーザー転嫁を実施している。原油価格は、中東産で110ドル/バーレル台、WTIは99ドル台となり、100ドルに接近しており、原油高が定着してきた。さらに、リビア情勢などが長期化の様相をみせているため、続騰も予想されている。元売も危機感を強めているが、先物、業転市況も値上がりしてきた。販売業者も、元売の対応を敏感に受け止めて、3月からユーザー転嫁に取り組むことで、足並みが揃ってきた。
 ガソリンのユーザー転嫁は一気に浸透してきた。元売も、原油価格の高騰で危機感を強めており、仕切価格の値上げを実施、同時に業転市況の値上げに取り組んでいる。
 原油高が続いているにもかかわらず、ガソリンは供給増で業転市況が低迷し、仕切価格の値上げが遅れていたが、中東産原油が100ドルを超えたことを機に、2月26日からの仕切価格を値上げした。これを受けて、販売業者もユーザー転嫁に取り組んだ。
 ガソリンの市況は、1~2月はボトム136~8円/Lを目安に取り組んだが不発に終わり、安値は130円割れも散見されていた。そのため、3月のユーザー転嫁は難しいとの見方もあったが、原油価格が110ドルヘと値上がりしたのを機に危機感が強まった。
 08年当時のような原油高騰が見込まれそうな状況となり、マスコミも原油高を伝え、経産省も省内に原油情勢連絡会を設置するなど、関心が高まってきている。
 このような情勢となってきたことで、販売業者も量販指向からユーザー転嫁を目指す方向に転換することになってきた。原油の高騰を受けて、東工取のガソリン先物は68円値上がりしており、灯油と同値となってきたことで、環境は整備されてきた。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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