2011.03.11 のニュース
灯油200万KLを割る 原油高騰 先物・業転は高値で推移
原油価格が急騰しているため、製品市況は国内の製品需給とはあまり関係なく、先物・業転市況ともに値上がりとなっている。原油高によるコスト増が急であるため、製品在庫数量が若干増加しても、値上げ圧力が強く、仕切価格が先行して値上げとなっているもので、業転市況は後追いの状況となっている。仕切価格の値上げが大幅であるため、ユーザー転嫁も浸透しているが、安値がどの水準で落ち着くのかは、ここ数日で固まりそうである。東工取の先物市況はガソリン、灯油、軽油とも70円/L前後のほぼ同値で推移している。石連週報(5日)の製品在庫はガソリンが217万KLで前週に比べ6.5万KLの減、灯油は194万KLで8万KLの減となった。若干の減少だが、前年並みの水準である。
石連週報によると、灯油の在庫は194万KLで200万KLを割り込んだが、前年並みの水準に戻った。シーズンが終了に近いためである。ガソリンは217万KLで、これも前年並みで、220万KL台が続いていたが、減少に転じている。
一方、石油情報センターの週動向調査では、ガソリンの末端市況(7日調査)は146円/Lとなり、前週に比べて7円の値上がりとなった。軽油も126円で6円、灯油の店頭価格は90円で3.5円の値上がりとなっている。
一気に値上がりとなったが、仕切価格が2週連続で値上がりとなったため、ユーザー転嫁に取り組んだことになるが、今後も値上がりが見込まれている。ガソリンは150円相場に近づくものとみられている。
灯油はシーズン終了に近づき、本来ならば、値下がりするところであるが、原油の高騰で仕切価格も値上がりしている。末端市況も5円程度の値上がりとなっている。