2011.04.01 のニュース
ガソリン対策を準備 元売の仕切改定を見定める ~原油価格の動向も注視~
末端のガソリン市況は150円/L相場で安定しているが、販売業者サイドは、今週5日からの仕切価格が改定(値上げ)されるか否かをみて対応することになる。11日に発生した東日本大震災のために、元売の仕切価格は据え置きとなっている。原油価格は上昇しているが、製品需給が不安定であり、指標価格(業転市況など)が健全に形成されていないとみて、据え置きが続いているもの。しかし、今週末にも仕切価格を改定するとの見方もあり、その結果をみて対応することになる。仕切価格の改定となれば、原油価格の上昇からみて値上げとなるため、ユーザー転嫁に取り組むための準備に入っている。
元売の仕切価格は、週決めとなっているが、今のところ据え置きが続いている。今週末も据え置きとなる公算が強い。需給もタイトであり、被災地への供給も万全ではなく、西日本からの転送、ローリー投入も実施されるなど、まだ供給は完全ではない。
この時期に仕切価格の改定をするか否かについては、元売サイドも対応を検討しているが、原油価格は、WTIが105ドル/バーレル前後、中東産は108ドル程度で推移しているため、コストはアップしている。
ただ、震災後は、それ以前に比べると、原油価格は落ち着いているのと、為替も円高となっているため、コスト変動は小幅となっている。
そのため、仕切価格は据え置きが予想されるが、業転市場は、供給不足による値上がりのため、指標価格としては機能していないとの見方もある。
ガソリンの末端市況は、原油高騰の影響を受けて、2月末から一気に値上がりし、150円相場を形成している。
首都圏では、ボトムが150~152円、量販店での価格は146~149円となり、150円割れも散見されるが、適正マージンを確保する水準を維持している。そのため、当分は現状を維持することになりそうである。