2011.04.21 のニュース
ガソリン転嫁に取組む 安値物150円台乗せヘ ~仕切連続値上げに対応~
首都圏ではガソリンの仕切価格が値上がりとなったため、安値物(ボトム価格)を底上げする方向で取組むことになる。街道沿いでは150円割れの145~6円が中心値となっており、HC、量販店なども140円となっている。一般SSでは150円台に乗せている地区も散見されるが、まず安値物を150円台に乗せることになる。東日本大震災直後には、ガソリンが供給不足となり、首都圏のSSも休業に追い込まれた。供給不足を背景に安値物も一旦は150円台に乗せたが、ここに来て値下がりを見せているため、再度150円台乗せを狙う。仕切価格は9日、16日の連続値上げで約2円50銭の値上がりとなっているため一般SSは153円程度を狙うことになるが、まず140円台の安値物を150円台に乗せることが先決となる。
東日本大震災の発生後は、元売は仕切価格を据え置きとしていたが、9日からは市場連動制を復活させて、仕切価格を改定した。
9日に実施したのは1円/L程度の値上げであったが、販売業者はユーザー転嫁を見送った。16日からはJX日鉱日石エネルギーが値上げに踏み切ったため、ユーザー転嫁は本格的に取り組むことになってきた。
しかし、末端市況は、ガソリンが供給増となっているとの見方から逆に下落している。首都圏の街道沿いSSでは150円割れが増加しており、再度、150円台乗せを狙うもの。
仕切価格は値上がりとなったが、逆に末端市況が下落するという異常な値動きをみせている。これは、減販による販売業者のあせりが出てきたことの表れとみられる。
ユーザーに節約志向が強まり、150円台は高値感を与えることになったのではないかとの受け止め方から、販売業者自らが値下げに踏み切っている。
ホームセンター、量販店は141円台となっており、周辺SSも145~146円相場となっている。堅調地区は152~153円を維持しているが、安値が多くなり、ユーザー転嫁を難しくしているため、まず安偏物を底上げすることになっている。