日刊ニュース

2011.05.13 のニュース

WTI100ドル台に戻す ガソリン下落には歯止め ~業者、市況維持に努める~

WTIは5日に100ドルを割って99ドル/バーレル、6日には97ドルと急落、その後の動向が注目されたが、10日には一転して103ドル台に戻したことで、石油業界も落ち着きをみせている。WTIの4月平均は110ドル、中東原油は116~7ドル、ブレントが120ドル台と高値で推移していたが、その後急落となったため先行きが心配された。WTIが100ドルに戻したことでひと安心となった。さらに原油価格が値上がりすれば、ガソリン市況は160円超えも予想されたが、政府が暫定税率分の引き下げを停止すると決めたことで、混乱は回避されることになった。
 現在、街道沿いでは150円割れが増加しているが大きく値崩れすることはなく、原油が値を戻したことで市況維持となりそうである。先物は下落したが、業転市況は小幅下げに止まっているため、様子待ちの状況が続いている。
 原油価格は大幅に変動しており見通し難となっている。WTIは13日に113ドル/バーレルであったものが5日には99ドルと100ドルを割り6日には97ドルへと13日に比べると16ドルも急落した。
 下げ過ぎを修正する動きから9日(月)には102ドル、10日には103.88ドルまで反発した。再び100ドル相場に戻した。
 中東産も109~110ドルに値上がりしているが、国内の東工取の先物市況もガソリン、灯油は67円/L、原油は54~55円へと値下がりしているが11日には1円程度反発している。
 4月末はガソリンが71円、灯油が73円であったのに比べると大幅な値下がりとなっている。
 原油価格が反発してきたため、末端市況は下落傾向にあるものの大きく値崩れすることなく推移している。
 石油業界としては乱高下することなく横ばいで推移することが好ましいが、急落して100ドルを割ると末端市況の下落に通じることが心配され、100ドルに戻したことで下げ止めになるとみられる。       
 元売サイドの11年度の石油価格は100ドルを予想して業績を見通しているためこの水準が維持できれば10年度並みの利益が維持できそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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