日刊ニュース

2011.05.20 のニュース

調査価格 ガソリン 151.1円で1.1円上げ 今後の値上がり心配に ~下げ過ぎを防戦~

ガソリンは、仕切価格3~4円/Lの値下がりを受けて、末端市況は値下がりしているが、さらに値下がりが加速するのか、今後の市況対策が注目されている。石油情報センターの週動向調査(16日実施)では、ガソリンが151.1円となり、前週に比べ1.1円の値下がりとなった。軽油は131.7円で0.8円の値下がりとなっている。首都圏では、仕切価格の値下がりで、下げ過ぎを防ぐため、ボトム価格を151円以上の目安から4円値下げして147円として市況対策に取り組んでいる。しかし、147円の水準が維持できるのかは難しい状況となっている。HC、量販店では、140円割れ、街道沿いSSでは140円前半での攻防が続いている。下落の要因は販売減により、販売業者間にあせりが出てきたものとみられる。
 ガソリンの末端市況は、東日本大震災後も150円台を維持して安定していたが、原油価格の急落を受けた仕切価格の値下がりもあり、値下がり傾向となってきている。
 仕切価格が値下がりとなったため、末端市況も値下がりするが、仕切価格の値下がり幅を上回る大幅な下落となっている。しかし今後は、販売減による供給増が、市況下落を加速させることになりそうである。
 ホームセンター、量販店、大手販売業者が、先行して価格競争に走っているもので、一般SSもこれに追随することになり、原油下落による仕切値下げを先取りした値下げの様相をみせている。
 今までは元売、販売業者とも、適正マージンを確保してきたが、市況下落が加速すると、マージンは大幅に減少する。23年度入りした直後の市況下落であるため、今後の業績悪化が心配される。
 5月の月次決算では、一転してマージンが悪化してきた。22年度決算ではマージンが確保され、元売、販売業者とも増益となったが、ここで早急に市況を立て直しないと、再度赤字に転落することが心配される。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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