2011.08.03 のニュース
ガソリン150円相場を維持 ユーザー転嫁は浸透 ―天候不順、円高が懸念―
ガソリン市況は、ユーザー転嫁が浸透して150円相場となってきた。石油情報センターの調査価格(25日)では平均151円/Lで、前週に比べ2円の値上がりとなった。首都圏のボトム価格は148~150円となっており、当面は、市況は維持に努めることになる。原油価格は中東産は110ドル/バーレル程度で推移しており、今のところ変動
はないようである。ただ、為替が76~77円/ドル台と円高で推移しており、気になるところである。円高はコスト安で石油業界にとってはメリットがあるが、輸出産業は不利となり、景気が後退する心配も出てくる。
さらに7月の前半は猛暑で増販が見込まれたが、後半で台風6号の到来、29日~30日の新潟、福島の記録的豪雨、関東地区も大雨となり、大きな被害が出た。関東地区も天候不順でガソリン販売に影響が出ることが心配されてきた。7月入りで連日の猛暑となり、ガソリンは増販が期待された。仕切価格も値上 げとなりユーザー転嫁に取り組み150円相場が形成されてきた。6月末から7月にかけて市況が下落していたため心配されたが、中旬から仕切価格の値上がりとなりユーザー転嫁が浸透してきた。
夏場商戦の最中であり、値上げが難航するかにみえたが、業転市況が値上がりしたこともあり、16~18日の連休後にユーザー転嫁は軌道に乗った。だが、7月も後半に入り、台風6号の到来、月末になって新潟、福島が豪雨となり、大きな被害が発生したことと、関東地区も大雨の天候不順でガソリンの販売には影響が心配されている。本格的な夏休みに入った直後であり、出鼻をくじかれた感じであるが、今後に増販を期待することになる。8月に入ると猛暑が復活するとの予報となっている。原油価格は横ばいで推移しており、為替が76円/ドルと円高に転じており、景気の動向に影響が出ることが心配されてきた。円高は、原油価格を円換算にすればコストが安くなるため石油業界には有利となる。その
ためユーザーからも値下げ要求が出ることも予想されるが、当分は様子をみることになる。
ガソリンは150円台に乗るとユーザーも高値感を持ち、節約で対応することも予想されるため、販売業者も厳しい状況となる。だが150円相場は5月にも経験しているので、冷静な対応が求められる。ただ、ここにきて天候不順が続いているため、販売業者間に減販を気にしてのあせりが出ることが心配となってきた。当分は市況維持に取り組むことになる。